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日本のママは“口コミ力”がすごい 子どもの学校探し 実は教育熱心なハワイとの大きな違いとは
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学校選びでデータ重視のハワイ、コミュニティ重視の日本
人種や経済状況にかかわらず、ハワイに住む人は子どもが小学校に上がる前から、こういった細かいデータを見ながら家探しをします。日本と同じように越境入学のシステムもありますが、学区内に住んでいる家庭が優先なので、ランキング上位の人気校は生徒数が上限に達し、越境入学を受け付けない場合も。生徒数が上限に達していなくても、学区外からの越境を認めないランキング上位校もあると聞きます。
さらに、教育熱心な家庭は学校の勉強だけでは飽き足らず、アメリカでも絶大な人気のKUMON(言わずと知れた公文)や家庭教師を投入するので、ますます子どもの学力がアップし、学校のランキングも上がるという仕組み。とはいえ、上位校に子どもを入れて喜んでいるのは親ばかりで、当の本人の子どもたちは、周囲の学力の高さや宿題の多さにかなり苦労していると聞きます……。
では、日本はどうでしょう。文部科学省が毎年、「全国学力・学習調査」を基に都道府県別のランキングを発表し、秋田県や福井県が上位を独占していますが、各学校の成績を知ることはできないようです。
私は東京でも子育て経験がありますが、ママ友たちの小学校選びは「中学受験に強いかどうか」が影響しているように感じました。「あの小学校は9割くらいの子が受験するから、そのムードに乗れるように我が子を入れたい」――そういう話をよく耳にしましたし、教育環境がいいからと文京区に引っ越したママ友もいましたね。
東京都が私立・国立・公立中高一貫校などへの進学者数・進学率を発表しているので、中学受験を視野に入れている親御さんは、そういったデータも参考に家探しをしているかもしれません。しかし、多くの場合は、口コミで学校の評判を仕入れているのではないでしょうか。
この“口コミ力”、日本のママさんは本当にすごいと思います(パパさんのデータがなく、すみません(笑))。ハワイのような、データから算出したランキング以上に口コミが、校長先生の人柄や先生・生徒が作り出す学校の雰囲気、保護者のタイプといったコミュニティ像をきちんと把握できる気がします。
小学校選びとひと言で言っても、データ重視のハワイ、コミュニティ重視の日本といった違いがあるのかもしれませんね。みなさんは、どういった視点で小学校選びをしていますか?
(i-know)
i-know(いのう)
大学卒業後、即フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。大好きな東方神起に取材できたことを機に、日本のキャリアに一区切りをつけ、2013年、単身ニューヨークへ。2015年、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(7歳、4歳)を完璧なバイリンガルに育てるべく奮闘している。