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あんこは外国人に受け入れられる? 欧州人が4種の和菓子を食べ比べ 思わず首をひねった味とは

公開日:  /  更新日:

著者:荒木 優里

3品目はピンク色の生地と桜の味が特徴の求肥のお菓子

食べ慣れない味に険しい表情の3人【写真:荒木優里】
食べ慣れない味に険しい表情の3人【写真:荒木優里】

 続いては「ふくさ(桜衣)」。小豆あんと求肥、桜の葉を包んだ和菓子です。ほんのりと優しい桜色の生地が目を引きます。

 ひとくち食べると、3人とも「うーん……」と少し首をひねりました。「これは1個で十分だね。中の求肥はおいしいけど、あんこが少し強すぎる」とアクセル。ダビデも「さっきのどら焼きと比べてあんこの味が強いと思う。フルーティさは感じるかな」と、あんこの味わいを気にする反応を見せました。サウルは「ちょっとフレーバーが強すぎるなあ。桜の風味が強いのかな」と、桜の葉の味が好みではなかったようです。

 サクラ味のお菓子や飲み物は日本人には人気がありますが、3人とも同じ6.5点という結果になりました。

4品目はミルキーな白あんが包まれたまんじゅう

 最後は「まんじゅう(彩しらべ)」。ほんのり甘いしっとりした皮で、なめらかな白あんペーストを包んだまんじゅうです。

 3人ともうなずきながら、その味を堪能。「とてもおいしい! 白あんの風味がまろやかでいいね」と、アクセルは白あんの味わいがお好みのようです。「生地とあんこが一体化しているのが好きだなあ」と、ダビデは薄皮も気に入った様子。サウルは「白あんのミルキーさが好き!」と、どら焼きやふくさとは違う、白あんの魅力に心を掴まれていました。

 アクセルとダビデは8.5点、サウルは9点と、3人とも大満足のハイスコアをつけて試食を終えました。

日本ならではの味わいに3人とも感心

和菓子に対して好印象を持った結果に【写真:荒木優里】
和菓子に対して好印象を持った結果に【写真:荒木優里】

 すべての採点を振り返ってみると、それぞれのベスト和菓子は、アクセルが「抹茶せんべい(福渡せんべい)」、サウルとダビデが「まんじゅう(彩しらべ)」という結果になりました。

 あまり食べ慣れていない味で、どんな結果になるか少し不安でしたが、想像以上にいい反応でうれしかったです。3人とも、チョコレートやクリームとも違う甘さに「これが和菓子ならではの味わいなんだ」と感心していました。

 また、味だけでなく、生地の食感もしっかり楽しみつつ感想を伝えてくれたのが印象的でした。ヨーロッパともアメリカとも異なる、歴史ある日本の風味は、海外でも愛されるようです。

(荒木 優里)

荒木 優里(あらき・ゆり)

米ニューヨーク州在住のフリーアナウンサー。慶應義塾大学を卒業後、KSB瀬戸内海放送、テレビ埼玉で局アナとして勤務し、報道番組のキャスターや情報番組の中継リポーターなどを担当。2022年夏に渡米し、現在は初めて体験する海外生活での奮闘ぶりを日々発信中。