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家の周りの水たまりは蚊の発生源に 産卵場所になる意外な場所 掃除のプロが解説
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教えてくれた人:伊藤 まき
猛暑が落ち着き始めると、活発になるのが蚊です。デング熱やジカウイルス感染症など、蚊が媒介する病気も多く、発生はなるべく抑えたいところ。基本的な対策は、蚊が産卵する水たまりをなくすことです。しかし、気をつけていても、気づきにくい意外な場所に水が溜まっていることも。片づけ&掃除のプロである整理収納アドバイザーの伊藤まきさんに、家の周りで見落としがちな蚊の発生源を教えてもらいました。
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家の周りの水たまりをなくして蚊の散乱を防ぐ
蚊の発生を防ぐためには、蚊の産卵場所となる水たまりをなくすことが重要です。まずは家の中や庭などをよく調べ、エアコンからの排水が溜まる場所がないか、空き缶や空き容器などに水が溜まっていないか、定期的に見回るといいでしょう。
繁殖力が高い蚊は、ペットボトルに残ったほんのわずかな水でも繁殖します。家の周りの雨どいや木のうろ、集合住宅であれば上階からの水漏れなど、見落としがちな水たまりにも要注意です。
屋内でとくに注意したいのは、生ゴミ(卵の殻に水が溜まっていることも)やペットボトル、空き缶など。観葉植物の受け皿に水を残すのもやめましょう。また、意外な盲点がペットの飲み水。こまめに取り換え、蚊が卵を産みつけても孵らないよう清潔に保つことが大切です。
意外に雨水が溜まりやすい 見落としがちな場所とは
屋外では、ベランダの排水口に溜まった湿った落ち葉やホコリの塊にも要注意。夕立後にできる水たまりや残水、湿った土、苔が多い場所にも、蚊が集い卵を産みつけることがあります。雨水マスや排水マス、雨どいなどの詰まりも確認を。こまめに掃除し、水が溜まらないようにしましょう。
室外機のホースの中に水が溜まり、そこにボウフラが湧いてしまうこともあります。ホースの長さや傾きを調整し、中に水が溜まったままにしないようにすることが大切です。
ほかにも、ガーデニング用などで置いておいたスコップの持ち手に水が溜まることも。自転車やバイクにかけっぱなしになっているカバーなど、意外なものに雨水が溜まることもあります。
道路際の側溝など自分だけでは対策できない場所であっても、「水はけが悪い」と自治体に相談した結果、水たまりができにくいよう傾斜をつけて舗装工事をしてくれたという例があります。側溝に蚊が集まってきていたり、公園や神社の雨水マスにボウフラがうようよ浮かんだりしているようであれば、流れが悪くなり蚊の温床になっている可能性大。自治体に相談してみると解決するかもしれません。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize