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扇風機やサーキュレーターの分解掃除でやってはいけないこと 掃除のプロが3つのポイントを解説
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教えてくれた人:伊藤 まき
最近、SNSなどでおすすめされているのを見かけることが多い、扇風機やサーキュレーターの「分解掃除」。「ファンが邪魔して掃除しづらいので、はずせるものははずして掃除をしたくなる気持ちはわかりますが、素人が分解すると危険なことがあるので注意してください」と話すのは、整理収納アドバイザーで掃除のプロのである伊藤まきさん。分解だけでなく、間違ったお手入れが故障の原因になる場合も。扇風機やサーキュレーター掃除のNGとは。
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モーター内部の分解は故障の原因になるのでNG
扇風機を長く使い続けるためのお手入れ方法について、JEMA(一般社団法人日本電機工業会)のウェブサイトで紹介されています。
それによると、まずは必ず電源スイッチを切り、電源プラグを抜きましょう。それからスライドパイプを一番上まで伸ばし、ガードやファン(羽根)など「はずせる部分」のみをはずして水洗いして、しっかり乾かします。
掃除のためにはずしていいのは、あくまでもガードやファンのみ。モーター内部のホコリは、掃除機で軽く吸い取る程度にしておくよう推奨しています。
故障や劣化を招く、やってはいけない3つの掃除方法
扇風機だけでなくサーキュレーターも、故障の原因につながったり、コーティング(塗膜)の劣化を招いたりすることがあるため、以下のような掃除はおすすめしません。
1. ファンやガードのつけ置き洗い
ファンの表面についている静電気防止のコーティングをはがしてしまう可能性があるため、長時間のつけ置きはNG。ガードにも多くのメーカーでつけ置きしないよう注意書きされています。取扱説明書にあるお手入れ方法に従いましょう。
2. モーター軸の拭き取り
羽根を回転させるために必要な「モーター軸」には、ミシン油が塗ってあります。汚れが目立つからとオイルを拭き取ってしまうと、サビや故障の原因に。汚れを拭き取った場合は必ず、新たにミシン油を塗りましょう。
3. 強力な洗剤を使った拭き取り
ほとんどの扇風機メーカーがお手入れ法として、乾拭きか、指定濃度に薄めた台所用中性洗剤を使っての拭き取りを推奨しています。洗剤を使う場合は必ず中性洗剤を。掃除後に洗剤が残らないよう、仕上げに水拭きを行いましょう。プラスチック素材は洗剤の付着で劣化しやすいので、丁寧に拭き取ることをおすすめします。
こうした掃除が面倒であれば、まめに乾拭きをするといいでしょう。なお、扇風機の羽根やガードが金属製の場合は、洗剤での掃除ができない場合もあります。取扱説明書のお手入れ方法に従ってください。
(和栗 恵)