Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

冷蔵庫の自動製氷機のお手入れで絶対にやめたほうがいいこと 掃除のプロが解説

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

冷蔵庫の製氷機。掃除はどうすればいい?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
冷蔵庫の製氷機。掃除はどうすればいい?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 給水タンクに水を入れておけば自動で氷を作ってくれる、「自動製氷機」のついた冷蔵庫が、近年多くなっています。手間なく氷が作れて便利な一方で、きちんとお手入れができているのか心配になることも。あるメーカーの取扱説明書によると、給水タンクと除水フィルターは1週間に1回程度、製氷皿は年に1~2回のお手入れが推奨されています。とくに夏は氷を使う頻度が高いため、いつも以上にこまめに掃除をしたいところですが、お手入れ方法を誤ると故障の原因になることも。製氷機の掃除のコツを、整理収納アドバイザーで掃除のプロの伊藤まきさんにお聞きしました。

 ◇ ◇ ◇

浄水フィルターは水洗いを

 冷蔵庫に付帯している自動製氷機。ドラッグストアなどで専用のクリーナーが売られていて、簡単に掃除できるようになりましたが、日常的にお手入れをすることで、より清潔でおいしい氷が作れるようになります。

 こまめに洗いたいのは「浄水フィルター」です。やわらかいスポンジなどを使い、流水で優しく洗うのがコツ。洗剤や漂白剤を使うのは絶対にやめましょう。

 洗剤を使うと、洗浄成分がフィルターに残って目詰まりの原因になり、浄水能力が低下するおそれが。水流が弱くなったり、雑菌が繁殖してしまったりすることもあります。洗剤の種類によっては、フィルターの素材を劣化させてしまう可能性もあるので注意しましょう。

 浄水フィルターがひどくぬめっていたり、水洗いだけでは汚れが落ちなかったりする場合は、フィルターを交換する時期が来ているサインです。

トレー部分も基本的には水洗い

 氷を作るトレー部分がはずして洗える仕様になっている場合は、製氷機能を止めてからお手入れをしましょう。

 トレー部分は氷がスムーズにはがれるよう、表面に特殊なコーティングが施されています。ゴシゴシ洗ってしまうと、コーティングがはがれたり、細かい傷がついたりしてしまうことも。コーティングが汚れの付着も防いでくれているので、水で洗い流すだけで十分きれいになります。

 めったにないと思いますが、水だけでは落ちない頑固な汚れがついている場合は、クエン酸水にトレーを30分程度つけ置きしてから、水でよく洗い流しましょう。

こまめな掃除が必要なパーツとは

「給水タンク」の掃除は、1週間に1回程度が理想です。使用頻度が高い場合は、もっと頻繁にお掃除を。内部に傷がつくと、そこからカビが繁殖することもあるので、傷つけないよう優しく洗いましょう。

 完成した氷が溜まる「貯氷ケース」は、3か月に1回程度を目処に水洗いを。水洗いをしたら、霜がつかないようしっかり乾かしてから取りつけます。

 ケースの底に防音マットが敷かれている場合は、水洗いを。臭いがついてしまうので、洗剤を使用するのは避けましょう。

 同様に、氷を取り出すスコップも水洗いしてください。なお、ケースをスライドさせるレールやレールの接触面には「潤滑剤」が塗られているので、拭き取らないようにしましょう。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize