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漂白剤の使用期限は? 古くなると漂白力が落ちるだけでなく思わぬ事故につながる可能性も 掃除のプロが警鐘
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教えてくれた人:伊藤 まき
食品は「賞味期限」や「消費期限」が、医薬品や電池、電化製品などは「使用推奨期限」や「使用期限」が決められ、安全に食したり使用したりできるように、その目安が提示されています。実は、家事で使用する酸素系漂白剤や塩素系漂白剤は、使用期限が記載されていないものが多いですが、使用の目安はあるのでしょうか? 整理収納アドバイザーで掃除のプロの伊藤まきさんが、適切な交換頻度を解説します。
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取り替え・買い替えは1年1度を目安に
保存状態にもよりますが、一般的に未開封の状態で製造から3年程度が目安とされています。酸素系、塩素系どちらの漂白剤も、たとえ未開封であっても、時間の経過とともに漂白成分や消臭成分が分解され、徐々に効果が低下していくからです。
古くなった漂白剤は、思ったような漂白効果が得られないのはもちろんですが、思わぬ事故を起こすことも。時間の経過で漂白剤ならではのきつい匂いが弱まってしまい、子どもや高齢者が誤飲する可能性があります。期限を過ぎている場合は、新しい漂白剤に交換しましょう。
また、開封したものについては1年以内に使用することをすすめるメーカーもありますが、塩素系、酸素系ともに、なるべく早めに使い切るようにしましょう。保管状況にもよりますが、開封後はどんどん効果が落ちていくと思って間違いありません。
また、漂白剤は希釈が必要な原液タイプ(塩素濃度6%)も同様です。漂白剤がその効果を失っているかどうかは、次の3点から判断することができます。
・匂いが薄くなっている
・色が薄くなっている
・汚れが落ちにくくなっているかどうか
古くなった漂白剤を廃棄する際は、周囲への液はね・液垂れに気をつけながら、大量の水(お風呂の残り湯でもOK)とともに数回に分けて流すようにすると安全です。配管を傷つけてしまったり、気分が悪くなったりする場合があるので、必ず水と流しましょう。漂白剤の濃度にもよりますが、漂白剤50ミリリットルあたり、5リットル程度の水を流すことを推奨しているメーカーもあります。
特売日だから……と漂白剤を大人買いして期限を切らしてしまうと、お金や水を無駄にすることになります。ストックはせず、期限内に使い切れる分だけ購入するようにしましょう。
(和栗 恵)