海外ニュース
「日本人の美容師は、だいたい腕前がいい」 質が高いといわれるのはなぜ? アメリカで評価される納得の理由
公開日: / 更新日:
海外へ出稼ぎする日本人の増加が話題になっています。日本人労働者は海外で、どのような評価を受けているのでしょうか。妻の海外赴任に伴い、アメリカ・ニューヨークで駐在夫、いわゆる「駐夫(ちゅうおっと)」になった編集者のユキさん。この連載では、「駐夫」としての現地での生活や、海外から見た日本の姿を紹介します。第14回は、ニューヨークで働く日本人美容師についてです。
◇ ◇ ◇
日本人美容師の腕前はニューヨークで定評あり
「それならここの美容室がいいわよ」
こちらに来てまもない頃に、髪の毛をカットしようと美容室を探していると、現地の女性から日系のお店を紹介されました。
その店舗は美容師も日本人です。日本人の髪については、やはり日本人がよくわかっているだろうと考えて紹介してくれたのでしょう。
「髪質は人種によっても違うからね。ありがとう」とお礼を言うと、「いや。そうではなくて、日本人の美容師はだいたい腕前がいいのよ」とのことでした。
スタイリストの指定はせずに、予約してお店に行くと、同年代くらいの日本人の美容師がカットを担当してくれました。「どうして、ここで美容師をやっているのか」と尋ねると、こちらの語学学校に行っていて、その流れで働き始めて、かれこれ10年近くになるとのこと。
学校に通いながら仕事を探していたのですが、当時は英語があまり得意ではなかったため、最初に勤めたお店ではアシスタントとしての採用だったそうです。ただ、すぐにこちらの美容室に職場を変え、スタイリストとして働き始めたといいます。そのときには、あまり語学力は問われなかったそうです。
こちらで働くことについて聞いてみると、「やはり待遇が違いますね」とのこと。日本の美容室は長時間労働のうえ、給与もあまり良くなかったといいます。もちろん日本とニューヨークではまったく物価が違いますが、それを考慮しても、日本にいるときよりかは、給与も含め生活の満足度が高いとのことです。
すでに永住権を得ていて、こちらで日本人女性と結婚もし、この先、日本へ帰国するかどうかは決めかねていると彼は言っていました。
腕も確かなので気に入って通っていたのですが、しばらくして、ここのオーナーが高齢のためにお店を閉めてしまうとのことで、別の美容室へ通うことになります。