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スマホで完結が増えても意外に多い手書き 美文字のメリットや「上手に書きたい」ものとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

書類や芳名帳など意外に多い手書きの機会(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
書類や芳名帳など意外に多い手書きの機会(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 スマートフォンやパソコンなどで完結することが増え、文字を書く機会は減っています。それでも、きれいな字を見ると「自分もこんなふうに書けたら……」と思う人が多いでしょう。長年「日ペン」の愛称で親しまれ、ボールペン字講座などが人気の株式会社学文社の矢部純一さんに、「きれいな字が書けるメリット」についてお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

手書きの文字からは「相手の気持ち」が伝わる

――今も多くの人が「字の上達」を目的に、講座を受講されていると思います。受講理由や継続するモチベーションには、どういった要因が多いのでしょうか?

「やはり『人に見られても恥ずかしくない字を書きたい』『人に教えられるようになりたい』という目標を持ち、受講・継続される人が多いようです。珍しい動機としては、『俳句の清記(句会で出句された句を用紙に清書すること)のため』『年賀状で干支の文字をかっこよく書きたい』なんて人もいらっしゃいました。最近の受講生アンケートで書いていただいた受講動機には、次のようなものがあります」

・小さい頃に字が汚いと指摘され、自分の書く字にコンプレックスを持っている
・文字を書く機会が減少し、このままだと下手になってしまう
・子どもに正しいペンの持ち方を教えたい
・冠婚葬祭などが増え、自分の名前や住所を上手に書きたい
・就職、転職に備えて

――字を書く機会自体が減っても、多くの人が「きれいな字」に憧れを持つのは、どういった理由があるのでしょうか。

「『きれいな字』は、人の心を動かすことができると思います。手書きのきれいな字を見ると心がほっこりしませんか? 丁寧な字は、自分のためにゆっくり時間をかけてくださったことがわかりますよね。書いた人の気持ちが瞬時に伝わるからこそ、うれしくなるのだと思います。そして、自分も『相手の心をほっこりさせられる字を書きたい』と思うのではないでしょうか」