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「上司が男性で言い出しにくかった…」 生理休暇は取得しづらい? 休暇形態や課題を社労士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

生理休暇の形態は企業によってさまざま

 生理休暇が取得しづらい背景には、取得したときの休みの扱いが気がかりになる場合も。休暇形態は定められておらず、企業によってさまざまです。休みの取り扱いや生理休暇の課題について、社労士の鈴木教大さんに話を伺いました。

「大企業では、生理休暇を特別休暇扱いとして、有給休暇とは別枠で有給にしています。ただ、中小企業では無給扱いにしているところがほとんどでしょう。そのため、生理日に休むときには有給休暇を充てて休んでいるのが現状です」

 労働基準法で規定されているものの、企業のなかには、会社の就業規則に生理休暇の項目がない場合もあります。それでも、生理休暇を申請することはできるのでしょうか。

「所属している会社で生理休暇が規定されていなくても、生理日で業務が困難な場合は当然、休暇の申請をすることが可能です。ただし、生理休暇が有給になるかどうかは企業によって異なります。生理休暇でも賃金が発生するかしないかは、会社の就業規則を確認する必要があります」

 業務過多やマンパワー不足などの職場環境から、生理休暇を活用しづらい人も少なくありません。生理による体調不良は個人差がありますが、周りの人たちが理解することも必要です。

「経営者を含めた全従業員に向けて、生理休暇の理解を深めるために定期的な研修を実施し、生理に関して偏見をなくしていくことが必要だと考えます。また、制度を周知することも重要ですし、職場で申請手続きを簡易にすることにより利用が促進されるでしょう。あと、デリケートな内容になるのでプライバシーには最大限配慮する必要があります。頻繁に生理休暇を利用される方については、テレワーク活用を検討するなども大切です」

 体調不良で業務が困難な場合は、無理をせず生理休暇を取得できるよう、周りと協力し合いながら働きやすい環境作りをしていくことが大切ですね。

◇鈴木教大(すずき・のりひろ)
社会保険労務士法人レクシード代表。沖縄県から北海道まで数百社に上る顧問企業の支援実績や、労使トラブル対応など、特定社会保険労務士として現実的な解決策提示・予防措置提案を行う。企業の労務を“予防”という視点からサポートすることに力を入れている。

(Hint-Pot編集部)