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「2ミリ程度の隙間があれば難なく室内に」 カメムシの侵入回避や駆除方法をプロに聞いた
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刺激を与えると、強烈な臭いを発するカメムシ。国内には、1000種類以上のカメムシが生息するといわれており、初夏から秋にかけて大量発生することがあります。洗濯物について家に侵入したり、家庭菜園をする人にとっては害虫になったりと、悩まされる人も多いでしょう。そこで、害虫駆除も手がける株式会社ダスキン ターミニックス事業部サービス開発室の原田曜男(はらだ・てるお)さんに、カメムシの特徴や家庭でできる対処法について伺いました。
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大量発生しやすい条件 今年は昨冬の暖冬が影響した可能性
――カメムシが発生しやすい環境や条件はあるのでしょうか?
「カメムシは多数の種類が生息し、多くの種類の植物に発生します。発生源の特定は難しいですが、スギ、ヒノキの種子をエサとするカメムシは、花粉の飛散量に比例する異常発生で問題になることが多いようです。
カメムシは暖かく、乾燥した気候を好み、草木の多い場所で繁殖します。好きな植物はさまざまで、カボチャやピーマン、大豆といった農作物のほか、草花やクズなどの雑草、樹木などの周辺に生息しています」
――大量発生する理由についても教えてください。
「大量発生の理由としては、カメムシが好きな植物の生育状況や、暖冬といった気候条件によるといわれています。今年は、前年にカメムシのエサとなるヒノキやスギが豊作だったうえに、暖冬だったため、多くのカメムシが越冬し、大量発生したといわれています」
――カメムシは農作物にも被害を与えるとのこと。カボチャやピーマン、大豆のほかには、どんなものが被害に遭いやすいのでしょうか?
「カメムシは、ストローのような口器で植物の汁を吸うものが多く、吸汁性害虫となります。カメムシが好きな農作物は多岐にわたり、桃や梅が好きなもの、ナス科が好きなものなどカメムシによって好物の違いが。いずれも、吸われた果実などは変形や落下。新芽や茎・葉も変形する場合があります。
これからの時期は、柑橘系、リンゴ、梨、桃、柿などの果樹に飛来して、被害を与える可能性があります」