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「2ミリ程度の隙間があれば難なく室内に」 カメムシの侵入回避や駆除方法をプロに聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

家庭でも手軽にできる カメムシを侵入させない方法や駆除のやり方

ダスキン ターミニックス事業部のキャラクター・ター&ミーのぬいぐるみを手にする原田曜男さん【写真提供:ダスキン】
ダスキン ターミニックス事業部のキャラクター・ター&ミーのぬいぐるみを手にする原田曜男さん【写真提供:ダスキン】

――一般家庭でもできる、カメムシを遠ざける、侵入させない方法を教えてください。

「クズ(植物)に発生するマルカメムシでは、クズの除去が対策になりますが、発生場所はカメムシの種類によっても異なり多様なので、発生場所への対策は難しいです。

 カメムシを遠ざける方法としては、庭や家庭菜園などに、ミントの苗を植えてみましょう。カメムシはハーブ系の香り、とくにミント系が苦手なので、ミントを植えるとカメムシが近寄りにくくなるといわれています。ただ、ミントは繁殖しやすく雑草化するおそれがあるので、ご注意ください。鉢植えなど、ほかの作物や植物に影響しないようにする植え方もいいかもしれません。

 秋から越冬のためにカメムシは集団で移動し、室内に入ろうとする傾向があります。カメムシは体が平たい種類が多く、2ミリ程度の隙間があれば難なく室内に入ってきてしまいます。そのため、網戸や窓の隙間を隙間用テープでふさぐなどして、隙間をできるだけなくしておきましょう。もちろん、窓やドアを開けっぱなしにしないこともカメムシの侵入予防につながります。

 また、忌避剤を散布することも、カメムシ予防に効果があります。カメムシ専用のスプレー型忌避剤、あるいはカメムシを含む不快害虫用の忌避剤を網戸やガラスに噴霧し、室内への侵入を防ぎましょう」

――カメムシがいた場合、どう駆除するのがいいのでしょうか?

「駆除については、次の方法が挙げられます」

○殺虫剤
 カメムシ専用もしくは不快害虫用の殺虫剤を噴きかけましょう。家の中への侵入防止には、窓枠など侵入しそうな場所にあらかじめ噴霧する殺虫剤もあります。家庭菜園では、カメムシに有効な農薬の使用も選択肢のひとつです。

○凍結スプレー
 外に干してある洗濯物についているのを発見した際や、室内でカメムシに遭遇した場合は、叩いたりつぶしたりせず、凍結スプレーを噴きつけましょう。凍結させてしまうことで、悪臭を出させずに駆除できます。

○粘着テープ
 粘着テープを利用するのも効果的です。カメムシに粘着テープを貼りつければ、素手で触れることなく丸めて捨てられます。ゆっくり行うと悪臭が発生してしまう可能性があるため、素早く行い、丸めてしまいましょう。多くのカメムシは春から夏にかけて産卵をしますが、卵を見つけたときに除去するのにも使えます。

厄介なカメムシの臭い 洗濯物につきがちな理由

――駆除の際に発生する臭いが気になります。とくに洗ったばかりの洗濯物に臭いがついてしまうのが、とても不快で……。

「カメムシの悪臭は、一度つくとなかなか取れません。だからこそ、できるだけ住空間に近づけたくないものです。カメムシの悪臭の原因は分泌液です。刺激を受けることで強烈な悪臭を放ちますが、これは外敵に対する威嚇や防御の効果を狙ったもの。また、仲間に危険を知らせる『警報フェロモン』としての役割も兼ねています。

 洗濯物についたカメムシに気づかず、そのままたたんだ際に臭いがついてしまったという声をよく耳にします。これは、洗濯物の色と温度が関係しています。カメムシは白い色を好む傾向にあります。そのため、シャツや靴下、シーツ、肌着など白い洗濯物を干していると寄ってきやすいです。

 また、カメムシは暖かいところを好むため、天日干しをして温かくなった洗濯物はカメムシにとって最適な温度になっており、寄ってくるようになります」

――臭いを落とすのに、有効な方法はありますか?

「カメムシの臭いが服についてしまった! と、焦ってしまいますが、最近の洗濯洗剤は性能が上がり、通常の洗濯で臭いが消えます。落ち着いてカメムシを駆除してから、普段と同じように洗濯すれば大丈夫ですよ」

 涼しくなってきたことで、カメムシが家に侵入することが増える季節。しっかり対策をして、被害を防ぎたいですね。

(Hint-Pot編集部)