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更年期世代がリンゴを食べるべき理由 栄養を逃さないためには皮はどうする? 管理栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:藤田 えみこ

リンゴと相性が良い食材とは

 相性が良い食材として、まずヨーグルトが挙げられます。リンゴと合わせることで食物繊維と乳酸菌がとれ、腸内環境が整います。さらにナッツを合わせると、良質な脂肪やビタミンEがリンゴの抗酸化作用を強化。満腹感が増すので、ダイエット効果も期待できるでしょう。

 リンゴにシナモンの組み合わせは定番ですが、実は理に適っています。シナモンの血糖値の上昇を抑える効果が、リンゴの抗酸化作用を増強するからです。リンゴの変色を防ぐためにレモン汁をつけることがありますが、こちらも栄養の組み合わせとしては相性バッチリ。レモンのビタミンCが、リンゴの抗酸化作用をサポートする働きをします。

 たとえば、プレーンヨーグルトに皮ごとスライスしたリンゴとナッツをのせて、ハチミツをかけると朝食にもってこいの一品に。または、オリーブオイルを引いたフライパンで、スライスしたリンゴを両面に焦げ目がつくまで焼きます。皿に並べて、シナモンやヨーグルトをのせてハチミツを添えると、栄養バランスの良いデザートになりますよ。

リンゴの1日の適量とは

 ただし、食べすぎには注意しましょう。農林水産省は、1人1日あたりの果物摂取目標量を「可食部で200グラム以上」と推奨。一般的に、リンゴは1日1~2個(中サイズ)が適量で、これは150~300グラムに相当します。糖尿病や消化器系が敏感な人は、医師や栄養士の指導のもと摂取量を調整してください。

 食べすぎのリスクとしては、過剰な食物繊維摂取により、腹痛やガスの増加、下痢などの消化器系トラブルを引き起こす可能性があります。大量摂取で血糖値が急激に上昇したり、カロリー過多による体重増加につながったりすることもあるので、気をつけましょう。また、リンゴの大量の酸が歯のエナメル質を傷つける場合もあります。

 メリットを効果的に取り入れるためには、1日の適量を守りつつ、バランスの良い食事の一部とすることが大切です。

(Hint-Pot編集部)

藤田 えみこ(ふじた・えみこ)

管理栄養士。女子栄養大学卒業後、教育や医療・介護の現場の献立開発に携わる。結婚後、地元山口県へUターン移住。出産・育児を経て、栄養と献立を伝える現場へ転職。コロナ禍をきっかけにオンラインにて料理講師としての活動をスタート。痩せにくい世代へのダイエットメニュー、災害時に役立つ防災食講座などが人気。健やかな体作りのために、栄養や調理など食の知恵を発信する。2児の母。
インスタグラム:jitan.eiyo