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「思いつきで献立を決めることはあまりできません」 フランスのリアルな食卓事情 日本人女性が驚いたこととは
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日本の食事情はユニークだといわれますが、美食の国といわれるフランスではどんな食事が好まれているのでしょうか。ひょんなことからイギリスに移住、就職し、海外在住歴7年を超えたMoyoさんが外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第47回は、フランスのランチ&ディナー事情です。
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昔ながらの知恵? ルーティン化したお昼ごはん
イギリスからフランスへ引っ越して驚いたのが、給食事情です。日本では公立小・中学校の多くで、特別な事情がない限り、全生徒に給食が配膳されるでしょう。そして、そのメニューは栄養バランスがきちんと考えられ、おいしい手作り料理が並びます。また、日本では食育基本法が制定されており、食に対する正しい知識や習慣を身につけるために、給食の時間がとても重要視されています。
一方、フランスの給食は希望制(有料)。こちらの給食は意外に栄養が偏っているようです。地域によって違いますが、ランチタイムに一時帰宅が許されている学校も多く、ごはんを食べに家へ帰る子どもも多いそう。
私がお世話になったご家庭は、お母さんのいない子どもたちと、子どもたちにとってのおばあちゃん、そしてひいおばあちゃんが同居していました。おばあちゃんはフルタイムで働いているため、ランチを作りに帰ってくることはできませんでしたが、ひいおばあちゃんが元気で健在だったので、学校から帰ってくるひ孫たちのランチを毎日作ります。
毎日献立を考えて大変そう! と思いますが、このランチには驚きのトリックが。それは、ひいおばあちゃんの昔ながらの変わらない知恵で、曜日ごとにおおまかなメニューが決まっていることです。
月曜日:肉料理(主に鶏)
火曜日:肉料理(主に豚。ソーセージ、ハムなどを含む)
水曜日:ミートソーススパゲティ(または、ひき肉を使ったメイン料理)に手作りプディングのデザート
木曜日:それまでの残りものなどを消化
金曜日:魚料理(缶詰などで簡単に)
水曜日はデザート付きで、子どもたちが一番楽しみにしている日。このルーティンは、私のパートナーの幼少期から変わっていないそうで、なんともう20~30年以上、忠実に守られているようです。のちほど説明しますが、確かに、こうしたプロセスで余計な手間や時間をかけないのがフランス式なのかな? と思います。