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デンマーク人、冷ややっこを頼んで困惑「彼女は食べられませんでした」 日本で唯一感じた“不便さ”とは
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日本を訪れる外国人旅行客は、「とにかく素晴らしい国です」と好印象を持つ人が多いです。一方で、自国との違いを感じ、不便さを感じる場面もあります。「郷に入っては郷に従え」との言葉もありますが、そうはいかないことも……。デンマークからやってきたサイモンさん、イオスフィンさんに詳しい話を聞きました。
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日本旅行で感じた“ちょっとした不便さ”
2人は2週間の予定で日本に滞在。東京のほか、京都、奈良、大阪など各地の名所を巡りました。行く先々で感じたのは、日本人の温かさです。それは、ある意味、驚きだったとサイモンさんは語ります。
「礼儀正しさにはちょっと圧倒されるかも。デンマークでは知らない人とはあまり話さない。あるいはあまり交流しない。すぐに『分かった、いいよ』って感じになる。日本ではすべてがきちんとしているか確認する。人を玄関まで見送りする感じ。そして別れを告げる。私たちにとってはちょっと変な感じです」
隣で聞いていたイオスフィンさんが「変じゃない。ただ慣れてないだけ」と首を振ると、サイモンさんは「私たちはほとんど逆のことに慣れてるから」と苦笑いでうなずきました。
さらにサイモンさんは、「人が異常に親切にしてくれるけど、それ以外は変だとは思わない。デンマークからこれ以上離れる場所はないけれど、それでも安心できる。いい気分だ。日本にいるのが好きだ」ときっぱり。イオスフィンさんも「夜の道を安心して歩ける。人々はすごく親切。ストレスが全くない」と大満足の様子でした。
一方で、イオスフィンさんにはデンマークに比べて気になることが一つだけありました。
「私はベジタリアンです。だからちょっと難しい。何にでも魚が入っている。それを確認するのが大変。日本ですべてのものを試して味わいたい。でも、実際に何を食べられるのか、何を食べられないのかが分かりにくい。食べ物はおいしいです。だからちょっとした不便さです」と話しました。
欧米で多いベジタリアン。イオスフィンさんは17年にわたり、肉と魚を全く食べません。日本でも増えていますが、専門店の数などまだまだ一般的とはいえない状況です。
伝統的な日本食は「肉」を使うものが多いです。寿司や刺し身、てんぷら、すき焼き、焼き鳥、ラーメン、和牛ステーキ、牛丼……。温泉旅館の食事でもおもてなし料理として登場します。
もちろん、来日前にこれらのことはチェック済です。2人は日本滞在中に「寿司」を食べていませんでした。一方、ラーメンならビーガン専門店で本場の味に舌鼓を打っています。「ビーガンラーメンは最高」「あとそばも食べました」と付け加えました。
ただ、気をつけていても、分かりにくいことがあります。
「言語の壁もあると思う。意思疎通が難しい。彼女は『私はベジタリアンです』と言う。『野菜の入ったものだけが欲しい』と言う。でも、スープに魚が入っているとは必ずしも思わないですから」とサイモンさん。
欧米ではメニュー表に「ベジタリアン向け」の表示がありますが、日本ではほとんど見られません。飲食店ならなおさらです。それが、イオスフィンさんにとっては食事をする際の高いハードルでした。
例えば伝統的な日本食のみそ汁。「みそ汁だから大丈夫だよね?」と思っていても、だしにかつお節を使っている可能性があります。それをわざわざ店側も表示したりしません。しかし、ベジタリアンにとっては知りたい大切な情報です。