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フライパンに料理を入れたまま保存するのはNG フッ素樹脂加工を長持ちさせるコツ プロが伝授
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焦げつきにくく、洗うのが楽なフッ素樹脂加工などの「コーティング系フライパン」。扱いやすいので、使い方や洗い方がつい我流になっていることもあります。買ったばかりなのにダメにしてしまった経験がある人は、もしかしたら“うっかり行為”が原因かもしれません。フライパンや鍋などを製造している老舗キッチン用品メーカー・和平フレイズ株式会社の広報担当、河村茉実(かわむら・まみ)さんに「コーティング系フライパン」を長持ちさせるコツや豆知識などを伺いました。
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フッ素樹脂加工のフライパンはアルミ製
フライパンの材質には、主に「鉄」「銅」「アルミ」の3種類があります。高い熱保持力と熱耐久性が特徴の鉄、熱伝導に優れている銅、そして軽くて熱伝導がいいアルミ。フッ素樹脂加工のフライパンといえば、多くがアルミ製です。内面フッ素樹脂加工により、焦げつきやこびりつきが少なく、調理に不慣れな人も扱いやすいでしょう。洗うときも汚れがスルリと落ちるので便利です。
河村さんによると、一般的なフッ素樹脂加工は、アルミの素地とベースコート・ミドルコート・トップコートの3層で構成されているそうです。より長持ちさせるために、近年は強度を上げたコーティングも開発されています。
「たとえば、ベースコートにセラミック粉末などの硬い材質を混ぜたコーティングをハードコートといい、傷つきにくいのが特徴です。一般的なフッ素樹脂加工の上や中間層に、斑点状にフッ素を散らしたコーティングはマーブルコートといいます。フライパンの表面に凹凸が形成されるため、食材とフライパンが面ではなく点で触れるようになり、耐久性があるのが特徴です。きわめて硬いダイヤモンドの微粒子粉末を混ぜたコーティングがダイヤモンドコートで、耐久性が非常に高くなります」
一般的なフッ素樹脂加工のフライパンの耐久性が気になる方は、価格は上がりますが、コーティングがなんなのかで選ぶのもいいかもしれません。