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「よく噛んどきゃセーフなんかと思ってたよ」 アニサキスによる食中毒 「迷信にはご注意を!」と農水省が注意喚起
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寒魚(さむうお)のシーズンが到来しました。一年で最も寒い時期、春の産卵に向けて魚たちは体に栄養を蓄え、脂が乗っておいしくなります。しかし、気をつけたいのが寄生虫のアニサキス幼虫。季節に関係なくアニサキスによる食中毒は発生するため、注意が必要です。農林水産省は公式X(ツイッター)アカウント(@MAFF_JAPAN)で、生魚を調理する際の注意点を呼びかけています。
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アニサキスを「噛み切ることは困難」
アニサキス幼虫による食中毒は近年、急増しています。厚生労働省の発表によると、2017年は124件だった事件数が、2022年には566件に。また、2023年の「病因物質別発生状況」では、サルモネラ属菌やカンピロバクターなどの件数を超え432件と、最も多くなっています。
その原因は、アニサキスの幼虫がついたままの魚介類を生食すること。また、冷凍や加熱が不十分なものを食べた場合も引き起こす可能性があります。
農水省は「迷信にはご注意を!」との書き出しで、アニサキス食中毒の間違った予防法を注意喚起しました。
よく勘違いされているのが、酢や塩、しょうゆ、ワサビなどの調味料をつければ、アニサキス幼虫が死滅するというもの。しかし、同省は調味料につけたからといって「アニサキス幼虫は死にません」と断言しています。

また、よく噛めば大丈夫だと思っている人もいるかもしれません。「アニサキス幼虫はとても小さく、どこに潜んでいるかわかりません。しかも、表面はなめらかで丈夫、かつ細い糸のような形状で噛み切ることは困難です」と説明しています。
さらに、同省の消費・安全局食品安全政策課が作成したリーフレットでは、鮮魚を丸ごと一尾購入した場合の対処法も紹介。「よく冷やして持ち帰り、すぐに内臓を取り除きましょう。魚の内臓を生で食べることは避けてください」と呼びかけています。
投稿の引用リポストには、「噛めばいけると思ってた……」「よく噛んどきゃセーフなんかと思ってたよ」「やっぱり迷信なのか」など、勘違いをしていた人の声が寄せられています。おいしく安全に海の幸を楽しむためにも、正しい知識を身につけたいですね。
(Hint-Pot編集部)