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ミカンの皮はむく前に洗うべき? 豊富な栄養が含まれる皮の3つの活用法 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

冬の果物の代表、ミカン(写真はイメージ)【写真:写真AC】
冬の果物の代表、ミカン(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 ミカンは冬の代表的な果物のひとつ。ほかの柑橘類と比べて皮がやわらかく、手で外皮(皮)をむいて食べることができるので手軽です。皮をむく前に、皮ごと水洗いしたほうが良いとする情報を見聞きすることがありますが、実際はどうなのでしょうか。ミカンの皮は洗うべきなのか、そもそも食べたほうが良いのか。いまさら聞けないミカンの皮について、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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皮は食べないけれど気になる場合は水洗いをして

 ミカンは虫がつきやすく、無農薬で栽培するのが難しい果物です。現在、国産ものは使う農薬に厳しい基準があり、皮にワックスをかけることも少なくなっています。中の果実部分だけを食べる際は、皮を洗わずにそのまま手でむいて食べても、とくに問題ないでしょう。

 とはいえ、皮をむいて食べるとき、皮は食べないけれど、手に農薬や汚れの付着が気になることがあるかもしれません。その場合はミカンを皮ごと水洗いして、水気をキッチンペーパーなどで拭き取ってから、皮をむいて食べましょう。

ミカンの皮は栄養たっぷり

 ミカンの皮は、捨てられがちですが食べられます。古くから、漢方ではミカンの皮を乾燥させたものを「陳皮(ちんぴ)」と呼び、胃腸の調子を整えたり、気のめぐりを良くしたり、痰を除去したりする生薬として用いてきました。

 現代の栄養学から言っても、ミカンの皮には健康に役立つ成分があることがわかっています。よく知られているものとして、コラーゲン生成に欠かせないビタミンCや、お腹の調子を整えたり、糖の吸収を抑え血糖値の上昇をゆるやかにしたりする食物繊維などです。

 このほか、ミカンのオレンジ色の色素成分であるβクリプトキサンチンは、皮に多くあります。βクリプトキサンチンは近年の研究で、発がん抑制や老化防止、骨粗しょう症や生活習慣病の発症リスクを低下させる可能性について報告がある機能性成分です。