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ミカンの皮はむく前に洗うべき? 豊富な栄養が含まれる皮の3つの活用法 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

食べたミカンの皮の活用方法

 ミカンの皮は、ほかの柑橘類に比べるとやわらかく、苦味が少ないのが特徴です。ミカンの皮を食べる際は、塩や重曹を使って表面をこすり洗いすると良いでしょう。皮の内側の白い部分にも栄養があるので、苦みや食感が苦手でなければ、そのまま使ってください。

○細切りにして活用
 細切りにしたミカンの皮は、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫保存も可能です。ヨーグルトやサラダ、おひたしのトッピングなどにすると、彩りや風味も楽しめます。また、スムージーに少量加えると、香りや苦味がアクセントになりますよ。

○砂糖で煮て活用
 細長くカットしたミカンの皮を、ゆでこぼしてから砂糖で煮詰め、乾燥させたピール菓子にしてもおいしいです。ゆでこぼすのは農薬の除去と、独特の苦味を抜くため。細かく刻んだ皮と果肉を、砂糖とレモン汁を合わせて一緒に煮ればジャムになり、パンやクラッカーと合います。砂糖代わりに紅茶に入れても良いでしょう。

○陳皮として活用
 適度な太さに細切りしたミカンの皮をザルなどの上にのせて、天日干しまたは室内で乾燥させます。カラカラの状態になったら完成です。緑茶や紅茶に入れたり、煮物やスープに加えて香りづけにしたりします。

 果肉だけを食べるのならば、そのまま皮をむいて食べても、皮ごと洗ってからむいて食べてもかまいません。ただし、皮には栄養がたっぷり含まれています。ミカンは皮を捨てることを前提に食べることが多いかもしれませんが、水洗いして乾燥させたり、砂糖煮にしたりして、食卓にひと工夫を加えてみるのも良いでしょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾