嗅覚と聴覚を研ぎ澄まし、狩りをするキツネ。冬の時期は、降り積もった雪の中に頭から突っ込み、ネズミなどの小動物を探すこともあるようです。そんなキツネの習性をデザインに生かしたアイテムが、X（ツイッター）で話題になっています。制作したいしかわかずや（@issikazu20）さんに詳しいお話を伺いました。

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キツネの特徴を生かしたアイテムに17万“いいね”

「キツネは雪に刺さりながら狩りをするみたいなので、砂糖に刺さるキツネスプーンを作りました。砂糖を運んできてくれます」

　そんなコメントとともに投稿された2枚の写真。1枚目には、かわいらしいキツネ型のスプーンが写っています。サイズはティースプーンほどの大きさ。柄の部分がキツネの体になっていて、2本の手でスプーンの腹のフチをしっかり掴んでいるような形です。腹の部分には、小さじ1杯分ほどの砂糖が盛られています。

　2枚目には、器に入った砂糖に刺さったキツネ型スプーンの様子が。後ろ足とシッポだけが見えている姿がなんともかわいらしく、雪の中から一生懸命に獲物を見つけるキツネを彷彿とさせます。

　ユニークで素敵なデザインに、Xでは17万件もの“いいね”が集まりました。リプライ（返信）には「え！なにこれ欲しい!!」「かわいい　毎日の家事が楽しくなりますね」「アイデアマンすぎる……」「天才」「心にも刺さりました」「まるで絵本の世界のようです」など、称賛の声が続々と上がりました。

寝る前30分の発想タイムで生まれるさまざまなアイデア

　アイデアクリエイターとして、「日々、世の中にあったら良いなぁと思う、ありそうでなかったアイデアを考えている」といういしかわさん。これまでに、「ペリカンの調味料入れ」や、「ジンベエザメのおろし器」、「カワセミの画鋲」など、動物をモチーフにしたさまざまなアイテムを制作しています。

「動物はやはりみんなが好きなモチーフ。そのモチーフを使えばアイデアそのものに愛着を持ってもらえるかなと思い、動物のポテンシャルをフルに活用したアイデアを考えることにしました。そうしたら、アイデアに対する反応が得られるようになったので、検証は成功ですね（笑）」

　そんないしかわさんは、寝る前に30分ほど、アイデアを練る時間を設けています。自分が動物園にいることを妄想しながら、園内にいる動物の仕草を思い描くそう。

「そうすると、動物にしかない特徴が頭に思い浮かんできて、その特徴をうまく製品と結び付けられれば、その動物だからこそのかわいいアイテムが誕生します。たとえば、『ペリカン』→『喉袋がある』→『収納で使えそう』→『調味料入れがいいかも』→『スプーンを魚にしたらよりかわいいかも』みたいな感じですね」