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つみれとつくねの違いとは? 似ている食べ物の素朴な疑問を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
つくねは「こねる」もの
一方、つくねの語源は「手でこねて形を作る」という意味の「こねる(つくねる)」が由来しています。つみれがタネをスプーンやヘラですくってそのまま汁物に入れるのに対し、つくねはタネをしっかりと手でこねて成形してから調理するのが特徴です。
形状は団子状、棒状、平たい形、串に刺したものなどさまざま。調理方法も焼く、揚げる、煮るなど多様です。焼き鳥店で提供されるつくねが広く知られているので、肉のイメージがありますが、材料には魚介類も。しっかりと成形しているものであれば、それもつくねと呼ばれます。
つくねはタネをしっかりこねて成形するため、型崩れしにくく、弾力のある食感が特徴です。ふんわりと仕上げたい場合は生地に山芋のすりおろしを加え、カロリーが気になる場合は豆腐を用いると良いでしょう。
つみれとつくねの違いは、作り方と食感
つみれとつくねは、材料ではなく、作り方によって呼び名が異なります。スプーンやヘラですくって入れるものがつみれ、手でしっかりこねて成形するものがつくねです。
つみれはふんわりとしたやわらかい食感で、鍋料理や汁物に。一方、つくねは弾力のあるしっかりとした食感で、焼く、揚げる、煮るなどさまざまな調理方法があります。
春の足音は近づいていますが、まだまだ気温の低い日があり、温かい食べ物が恋しい時期。鍋料理に、つみれだけではなく、つくねを入れてもおいしくなります。つみれとつくねの両方を入れて、食感の違いを楽しむのも良いですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾