仕事・人生
姉の乳がんから考え始めた「後悔しない生き方」 男性から女性になった今、KABA.ちゃんが伝えたい声を上げる意味
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いつか理解し合える世の中に

もちろん、つらい思いもたくさんしました。正直言って、差別や偏見ってすぐにはなくならないと思っているんです。何十年も生きてきて、まだあるんですから。
社会に古くから根づいたものって、そう簡単になくなるものじゃない。たとえば私が生まれ育った九州も、時代とともにずいぶん変わったとは思いますが、やっぱりまだ女性が男性を立てるというか、男性優位の社会という雰囲気が強いようにも感じます。
でも、そういうのをなくしていこうと発信するのは、すごく大事なことで、次の世代につなげるためには続けていかないと意味がない。ジェンダー平等を掲げて定められた、国際女性デーも同じですよね。すべての女性がこの日をきっかけに、何かを発信できるということに意義があると思っています。
私は今、タレントや振付のお仕事以外にも、講演会でこれまでの経験をお話しさせていただく機会が多くあります。ボーダーレスな社会への取り組みとして「LGBTQ+」の理解を深める活動も行っています。
自分の意見は、少数派の中の少数派の意見かもしれないけれど、いろんな人がいるということを理解してもらえる世の中になったらいいですね。そして、いつかこんな活動が必要のない未来が来たらいいなと願っています。
◇KABA.ちゃん
タレント・振付師。福岡県生まれ。アイドルになるためにダンスを始め、18歳で上京。20歳には単身渡米しニューヨークでダンスの技術を磨く。1996年にdosのメンバーとして芸能界デビュー。「日本レコード大賞」「日本有線放送大賞」など数々の新人賞を獲得。タレントとしてバラエティ番組などで活躍し、振付師としても数多くの著名なアーティストや企画の振付を担当。2002年に性同一性障害を公表し、2016年に性別適合手術を受け女性に戸籍変更。
タレント・振付師。福岡県生まれ。アイドルになるためにダンスを始め、18歳で上京。20歳には単身渡米しニューヨークでダンスの技術を磨く。1996年にdosのメンバーとして芸能界デビュー。「日本レコード大賞」「日本有線放送大賞」など数々の新人賞を獲得。タレントとしてバラエティ番組などで活躍し、振付師としても数多くの著名なアーティストや企画の振付を担当。2002年に性同一性障害を公表し、2016年に性別適合手術を受け女性に戸籍変更。
(Hint-Pot編集部・砂坂 美紀)