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墓花にチューリップを選ぶのはマナー違反? 春のお彼岸におすすめの花 プロに聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:のなか りえこ

定番の菊、または春を感じる花を供えても

 供花の定番としては、菊が挙げられます。通年流通していて、長持ちするので、よく用いられる花です。このほか春を感じる植物を選びたい場合は、次の3つを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

色も種類も豊富なカーネーション(写真はイメージ)【写真:写真AC】
色も種類も豊富なカーネーション(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○カーネーション
ナデシコ科。通年流通していますが、本来の開花時期は、春から初夏、秋です。花の色は、白、赤、紫、グリーン、クリーム、オレンジ、複色などさまざま。加えて種類も豊富なので、淡い色味で合わせたい場合も、はっきりした色味や濃い色味にした場合も、使いやすいです。花持ちも良く、アレンジやブーケなどでもよく使われます。

高さがあるストック(写真はイメージ)【写真:写真AC】
高さがあるストック(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○ストック
アブラナ科。花穂がまっすぐのスタンダードタイプと、枝分かれしているスプレータイプがあります。いずれも花は先端に向かって咲いていくので、下の方から枯れていく特徴があります。高さがある花なので、高さを出したいアレンジや花束におすすめ。花の色は、白、淡いピンク・濃いピンク、淡い紫、濃い紫など。花持ちも良いです。

スターチスはリモニウムと呼ばれることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】
スターチスはリモニウムと呼ばれることも(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○スターチス
イソマツ科。通年流通しており、昔から仏花として使われている花です。そのため古臭い印象があるかも知れませんが、最近は、淡い色味のものや、交雑して改良された品種のハイブリッドスターチスと呼ばれるものが人気。「リモニウム」という名前で販売されている場合もあります。花びらに見えるところはガクで、その中にある小さな白い部分が花。色は、白、濃いピンク・淡いピンク、黄色、濃い紫・淡い紫、ベージュなどがあります。花持ちはとても良く、ほかの植物との合わせ方次第で素敵に仕上がるのでおすすめです。

墓前の花立は対であるので、2束を用意

 一般的に、墓前の花立は左右に1つずつあるので、花束は一対(2束)で用意します。1束の本数は、割り切れない奇数が良いとされています。たとえば5本であれば、一対10本です。

 故人を偲ぶ気持ちを込めて、花選びをしてみてはいかがでしょうか。その時間も、大切な人を思い出すひとときになるかもしれません。

(のなか りえこ)

のなか りえこ

フラワー&グリーンコーディネーター。インテリア商材を扱う仕事から花の世界へ。現在はフリーで活動中。花と植物に関する提案・制作(装花・装飾・植栽など)を中心に行う。
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