どうぶつ
「壁にめり込みながら来たよ」 脳腫瘍で闘病中のねこ 懸命に前へ進む姿に感動と称賛の声 「力強い一歩」
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脳腫瘍と闘いながらも前へ 飼い主さんの愛に支えられる日々

ねこの名前は「ししまる」ちゃん(通称しーこ)。12歳8か月の女の子です。
実は「動物をお迎えするつもりはなかった」という飼い主さん。ところが、たまたま立ち寄ったところでししまるちゃんと出合ったそうです。堂々とした面持ちで周りを見つめる様子や、ほかの子ねこたちよりもひと回り大きな優しい顔に惹かれて、お迎えを決意しました。
その後、飼い主さんの愛情をたっぷりと受け、ちょっぴりおてんばだけれど穏やかな性格のレディに成長したししまるちゃん。しかし、2023年4月に突然の病が襲います。
飼い主さんがししまるちゃんの異変に気がついたのは、背伸びしたときによろける姿を見たことでした。
「高齢ねこちゃんだから? たまたま? と思っていたのですが、毎日続いたのですぐ病院へ。脳腫瘍とわかり、手術するまでが一番大変でした。手術から放射線治療までをやり切り、その後しばらくは介護いらずだったんです」
フラフラしながらも歩き回り、ごはんをたくさん食べていたというししまるちゃん。同居ねこの「るるまる」ちゃんとけんかもするなど、元気に過ごしていたといいます。
「2匹は仲が悪いくせに、お互いの姿が見えなくなると探し回るんですよね(笑)。でも、最近は空気を読んでのことなのか、一切絡みにこなくなりました」
「私も心の中で『頑張れ! 頑張れ!』と言っています」
しだいに歩行が困難になっていったししまるちゃん。それでも、壁に体を預けてゆっくりと歩くのが日課だといいます。
「最近は筋力が衰え、壁を使ってもスムーズにいかないことが増えました。動画のように、壁に全乗っかりしてしまいます」
飼い主さんは「きたよ」シリーズと名づけ、一生懸命歩くししまるちゃんの様子をSNSに投稿するように。
「『きたよ』シリーズを撮影するときは、みなさんからのコメントと同様に、私も心の中で『頑張れ! 頑張れ!』と言っています。思うように動かないので、足が絡まないように私がサポートします。そして、歩き終わったあとは抱っこして、手足をマッサージしながら『頑張ったね』と声をかけています」
体の自由がきかないししまるちゃんが不安にならないよう、飼い主さんはいつもそばに寄り添っています。
「もともとあまり鳴かない子なので、目の開き方や手足の動きを見て、何を求めているか察知できるように気をつけています」
最近は、日向ぼっこやマッサージを好むようになったししまるちゃん。動画の中で見せた懸命な一歩一歩は、彼女の生きる力と飼い主さんの愛が生んだ奇跡なのかもしれません。これからも、ししまるちゃんが穏やかで幸せな日々を過ごせますように。
(Hint-Pot編集部)