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新生活がスタート ストレスに負けないために摂取したい栄養成分とは? 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

その3 腸内環境を整える「食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌」

「脳腸相関」という言葉があり、脳と腸は互いに影響を及ぼし合う関係にあるとされています。腸内環境が悪化するとその情報が脳に伝わり、自律神経が乱れて心身の不調が起こりやすくなり、反対に脳がストレスを受けると腸の調子が悪くなるという考えです。

 ストレスに強い体にするためには、腸内環境を整えていくことも大切です。善玉菌である乳酸菌、その善玉菌のエサとなり善玉菌を増やすオリゴ糖と食物繊維は、腸内環境を整えてくれます。これらを合わせて摂取していきましょう。

○腸内環境を整える栄養成分を含む食品
・乳酸菌を含む食品:ヨーグルト、チーズ、キムチ、納豆などの発酵食品
・オリゴ糖を含む食品:きな粉、ハチミツ、オリゴ糖シロップ、バナナ、キウイフルーツなど
・食物繊維を含む食品:海藻、キノコ、野菜、果物、ナッツ類など

マグネシウムやビタミンB群も意識 朝食は大事

 ストレスに負けない3つの栄養成分以外に、近年の研究で注目されているのはマグネシウムです。ストレスがかかると尿中に排出されてしまい、体内に不足するとリラックスしにくい状況になるといわれています。ナッツ類や海藻類、玄米などに含まれているので、神経が休まりにくいときは意識して摂取してみましょう。

 また、エネルギー不足にならないためには、エネルギー代謝の補酵素・ビタミンB群を食事から摂取していくことも重要です。とくに、糖質をエネルギーに変え疲労回復に関係するB1、脂質の代謝をサポートするB2、そして、たんぱく質を代謝しセロトニンの合成を助けるB6を摂取するよう意識しましょう。B1は豚肉や玄米などに、B2は肉類(レバー)や赤身魚(血合い肉)など、B6は肉類や赤身魚、バナナなどに含まれています。ちなみに、B6は腸内細菌により合成されるものです。

 最後に、朝食は抜かないようにしましょう。体温を上げることで内臓が活性化し、自律神経のスイッチが副交感神経から交感神経に切り替わり、エネルギー代謝も良くなります。

 無糖ヨーグルトに、バナナやキウイフルーツなどの果物やナッツをトッピングし、ハチミツやきな粉をかけると、ストレスに負けない一品が手軽にできます。朝はどうしても時間がない、食欲がないといった場合、コップ1杯の牛乳やバナナ1本から始めてみるのも良いでしょう。ストレスに負けない体作りのため、食から整えていきたいですね。

(Hint-Pot編集部)