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昭和に広まっていった「スパゲティ」 その後、「パスタ」呼びが浸透した理由とは 2つの違いを栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
主なパスタの種類と特徴
日本の食品表示基準では、スパゲティは「パスタ類」ではなく「マカロニ類」に分類されますが、一般的なパスタの形状分類では「ロングパスタ」に含まれます。スパゲティをはじめ主なパスタの特徴は次の通りです。
○ロングパスタ
・スパゲティ
直径1.2~2.5mm、長さ25cm前後の棒状のパスタ。太いタイプのスパゲッティは濃厚なソースに、細いタイプは汁気の多いソースにマッチする。
・リングイネ
切り口が楕円形の棒状パスタ。表面積が広いため、ソースがよく絡む。味がしっかりとしたソースとの相性が良い。
・カペッリーニ(バーミセリ)
直径1mm前後、長さ25cm前後の棒状。極細の麺なのでスープパスタに合う。
・フェットチーネ、タリアテッレ
幅5~10mmの平打ちパスタ。ソースがなじみやすい形状で、とくにクリーム系のソースと合う。フェットチーネは主にイタリアの中部・南部、タリアッテレは北部の呼び名。
○ショートパスタ
・マカロニ
直径2.5mm以上穴が開いた円筒状のパスタ。日本ではグラタンやサラダによく用いられる。
・ペンネ
ペン先の形状に由来し、両端が斜めにカットされた円筒状のパスタ。内部にソースが入りやすく、味がなじみやすい。
・シェル
貝の形をしたパスタ。表面に筋がついており、幅10~20mmのものはソースと絡めるのが一般的。中に具材を詰めて調理することができる大きいものもある。
・フジッリ
らせん状にねじれたパスタ。ねじれた溝の部分にドレッシングやマヨネーズが絡まりやすいため、サラダパスタによく使用される。
今は、スーパーマーケットなどで、さまざまな種類のパスタが販売されています。スパゲティ以外のパスタも試してみることで、食卓にバリエーションが生まれそうですね。
【参考】
オールガイド食品成分表 2024(実教出版)
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾