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「佐久間さんにも頭を抱えられた(笑)」 3年待ちの予約困難店「食堂とだか」 わかっていなかった「孤独のグルメ」の影響力

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・鍬田 美穂

「テレビの影響はすぐに落ち着くだろうし」と楽観

コース料理でも最初に登場する「ウニオンザ煮卵」【写真:Hint-Pot編集部】
コース料理でも最初に登場する「ウニオンザ煮卵」【写真:Hint-Pot編集部】

 やがて、今も人気メニューのひとつ「ウニオンザ煮卵」など、おいしくてフォトジェニックな料理が口コミで人気に。SNSで“映え”が重視されるようになったことも、大きな後押しになりました。

「著名人やインフルエンサーの方たちも応援してくれて、インスタグラムなどに積極的に投稿してくれて……。3~6か月くらい予約で埋まるようになっていきました」という戸高さん。2016年7月、同じテナント内に2店舗目となる「立呑み とだか」(現在は着席スタイル)をオープンさせます。

 順調に人気が広がるなか、2017年「孤独のグルメ」に戸高さん役を俳優のムロツヨシさんが演じる形で、店が登場することになりました。実は戸高さん、ドラマ自体は知っていても影響力は全然わかっていなかったそう。放送の前週に予告が流れると、店の名前は出ていないのに常連たちから「なんで出ちゃうの!?」といった連絡が殺到して驚きます。

 これまで以上に予約が取れなくなるのを懸念する嘆きの声に、「今も予約が先になっているし、テレビの影響はすぐに落ち着くだろうし」と言い、話が噛み合わない状態が起きました。あまりにも楽観的な戸高さんの感覚に、「当時、テレビ東京にいた佐久間(宣行プロデューサー)さんにも、頭を抱えられたんですよね(笑)」となったほど。

 ドラマが放送されると、常連たちが予想した通りの大反響。それまでも十分、予約が取りにくい店でしたが、完全な予約困難店になりました。そうして大きな転換期を迎えた戸高さん。後編では、人気が衰えない理由に迫ります。

(Hint-Pot編集部・鍬田 美穂)