からだ・美容
パーカーをパジャマにして首の痛みが悪化した例も 「首の痛み」を招く“うっかりやりがち”な日常生活に注意 医師が解説
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教えてくれた人:樋口 直彦

年齢を問わず、多くの人を悩ませる首の痛み。たとえば、スマホ首とも呼ばれる「ストレートネック」は広く知られていますが、それ以外にも日常のちょっとした癖や姿勢の乱れが、首の痛みを引き起こす原因になることがあります。そこで整形外科医で、なか整形外科理事長の樋口直彦医師にお話を伺いました。
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パーカーをパジャマにして首の痛みが悪化した人も
普段から首に負担がかかる生活をしていませんか。「スマートフォンの長時間使用でストレートネック(スマホ首)になった」ケース以外に、「パーカーを着たまま寝て、寝違えを繰り返して首の痛みが慢性化した」という人もいます。
首に負担がかかりやすい日常的な行動として、以下の4つに注意しましょう。
○スマホ
同じ姿勢でスマホを長時間使用することは避けましょう。画面に顔を寄せ続けていると、頭が前に突出して首のカーブが失われる「ストレートネック」になりやすいです。
○肩がけバッグ
長時間、同じ肩側にかけないよう意識しましょう。首への負担が大きく、体全体のゆがみの原因にもなります。
○寒冷時の姿勢
首の冷えから肩が上がりやすくなり、首回りの筋肉の緊張につながります。首元を温めて筋肉の緊張を防ぎましょう。朝晩はまだ気温が低くなる日もあるので、ネックウォーマーを持って出かけるのがおすすめです。
○枕・寝具など
ほど良い高さの枕や、体に合った寝具を利用しましょう。また、寝る際に着るものも大事です。首回りにフードのついたパーカーをパジャマ代わりにすると、寝違えの原因になることがあります。
同じ体勢を続けないなど日常的な心がけが大事
日常的な心がけとしては、適度な休息を取り、長時間同じ体勢を続けないようにすることが重要です。定期的にストレッチや運動を行い、首回りの筋肉をほぐしましょう。
たとえば、デスクワークやスマホに触れてから30分ごとに、適度に体を動かすようにします。肩をグルグル回したり、肩甲骨をグッと寄せたりといった簡単な動きでかまいません。意識的に姿勢をリセットしましょう。
就寝前のストレッチや、通勤時にスピードを上げて歩くなど、それぞれのライフスタイルに合わせた運動を取り入れて、血流を良くしていくことも有効です。