からだ・美容
更年期ののぼせ・ホットフラッシュ 春に悪化しがちな症状を和らげる食養生とは
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春になると、顔がほてる、頭がカーッと熱くなる、急に汗が出て止まらない――こんな症状に悩むことはありませんか? 更年期の「のぼせ」や「ホットフラッシュ」は、春に悪化しやすいといわれています。更年期の女性の元気をサポートする、国際中医薬膳師のかみむら佳子さんによる連載。今回は中医学を基に、のぼせやホットフラッシュが気になる際に取り入れたい5つの食材を紹介します。
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「肝」の働きが過剰になりがちな春は、更年期の症状が出やすい
中医学で、春は「肝」のエネルギー(肝気)がとくに高まりやすい季節と考えられています。草木が芽吹くように、私たちの体のエネルギーも上へと向かいやすくなるからです。
「肝」は、気や血のめぐりをスムーズにし、心と体の安定を保つ重要な臓腑。ストレスや怒りを調整して心を落ち着かせるなど、感情や自律神経のバランスにも深く関係しています。
春は気温や環境の変化が激しく、生活リズムも乱れがち。ストレスで自律神経のバランスが崩れやすくなります。その結果、「肝」の働きが過剰になってエネルギーのめぐりが滞り、頭のほうへと昇りすぎるなどして、のぼせやイライラ、不眠などの不調が起こりやすくなるのです。
さらに、更年期は体を潤す力――中医学では「陰液」と呼ぶ血や水分が不足しがちです。潤いが足りないと体内の熱を冷ますことができず、余分な熱が上半身にこもりやすくなります。そのため、のぼせやホットフラッシュが起こりやすくなるといわれているのです。