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「日本のほうが弱者に優しい」 ニューヨークの華やかさに隠された現実 ホームレス増加で日本人が感じたこと
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急増するホームレス 好景気のアメリカは住みやすいか

アメリカでは、ホームレスが増加しています。
2024年に発表された「ホームレスに関する年次報告書(The 2024 Annual Homeless Assessment Report)」によると、77万1480人のホームレスが存在し、過去最高を記録しました。
2023年のニューヨーク市の調査によると、830万人強の人口であるニューヨークでは、市民の83人に1人がホームレスであり、地下鉄や路上、市のシェルターなどで住居のない生活を送っているとのことです。
好景気が続いているアメリカですが、格差社会の広がりを感じます。
一方で、日本の厚生労働省が2024年1月に実施した「ホームレスの実態に関する全国調査」によると、確認されたホームレスの数は2820人。前年度と比べて245人減少しており、東京都は624人でした。
不景気が続いているとされる日本ですが、ホームレスの数はむしろ減っています。統計の取り方も異なるので、正確に比較することはできませんが、人数の差は明らかです。
捕捉率の低さが問題だといわれている生活保護などの日本の公的扶助ですが、セーフティネットがある程度、機能しているといえるのではないでしょうか。
アメリカにも「SSI(Supplemental Security Income/補足的所得保障)」や、フードスタンプなどの低所得者向けの公的制度があります。ところが、こういった数字を見ると、日本のほうが弱者に優しい社会なのではないかという気がします。
(ユキ)
