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SNSなどでライフハック情報も サイズアウトしたおむつ活用術のアイデア 懸念点をメーカーに聞いた
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日々、すくすくと成長する赤ちゃん。大きくなる喜びが強いですが、おむつや衣類がサイズアウトしていくと、余ったおむつを見て、つい「もったいないな」と感じることもあります。SNSなどでは、そうした余ったおむつのさまざまな活用法が紹介され話題になることが。製品の特性上こうした利用に注意点はあるのかなど、大手おむつメーカーのユニ・チャーム株式会社ブランドマネージャーの松田優子さんに、お話を聞きました。
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締めつけや、肌荒れにつながることも
まず気になるのは、「もったいない」気持ちのあまり、小さなおむつを頑張って穿かせても大丈夫なのかということ。赤ちゃんや子どもの健康面への影響を聞くと、締めつけによるトラブルの可能性があると松田さんは指摘します。
「体を締めつけるのは、大人でも良くないといわれています。成長途中の小さいお子さんへの影響は、心配ですよね」
松田さんによると、サイズアウトしたおむつを無理に穿かせることは、締めつけ以外にも懸念点があるといいます。
「パンツタイプなどギャザー部分の締め付けによって、肌が荒れたり、かぶれたりすることもあるでしょう。お子さんが、かゆみを感じて掻いてしまい、ますます悪化させてしまうケースも考えられます。いつもお子さんの状態を観察している親御さんが、『きつそうだな』と感じたら、サイズアップしてあげてください」
近年は新生児期から、保湿などの肌ケアを重視する傾向があります。一定時間、肌に密着するおむつだけに、子どもが快適に過ごせるよう意識したいところです。
目的外の利用では危険な使い方が紹介されていることも

ライフハックを紹介するサイトやSNSで、さまざまなアイデアが披露されている余ったおむつの活用法。嘔吐したものの処理、おねしょ対策のためシーツの下に敷いておく、使い終わった揚げ油を捨てる際に吸い込ませるなど、いろいろな使い方があるようです。
ただし、目的外の利用は自己責任の面も。ネットなどで目にする使い方のなかには、適切とは言えない、危険性を感じる使用法があると松田さんは話します。
「たとえば、水を含ませた状態で冷凍・冷蔵し、発熱した際などの冷却枕として使われるというのを目にしました。頭や顔の近くでポリマー(高分子吸収剤)が飛び出すようなことがあると、お子さんが口に入れてしまう可能性があり、危険な使い方だと思います」
こうした目的外の使い方のなかで、紙おむつの機能性を生かした活用法としては、以下のようなものが挙げられそうです。
・浸水被害などの掃除で、ある程度の水を処理したあとの拭き上げ作業
・嘔吐やおもらしなどのあと処理
・余分な部分をカットし、排泄量が多いときのパットとしてあてる
また、機能面とは違いますが、「インスタグラムなどで記念日の月齢フォトを撮影する際、おむつで数字などの文字を作られているのを拝見することがあります。お子さんの成長に立ち会える使われ方で、うれしいですね」と松田さん。文字を描く際にはサイズが小さいほうが調整しやすく、サイズアウトしたおむつの活用法にぴったりかもしれません。