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「自分の子どものことは、親が解決しなければ」 マイナス思考に陥りがちなときに助けてくれる ハワイでは利用する人が多いこととは
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アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。この連載では、ハワイでの子育てを通して気づいた、日本との違いを紹介します。ほとんどの子どもが小学校から高校まで、公立校に通うハワイにおける、学習塾の存在とは? 第41回のテーマは「ハワイのお勉強系の習い事」です。
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有名学習塾も月謝が日本に比べて高い!
日本では、幼児から始められる学習塾として抜群の知名度を誇る、公文。なんと全世界に2万3300(2024年3月現在)もの教室があり、グーグルマップを見るとハワイには19教室あります。
スペイン人の友人がいるママ友は、子連れでスペイン旅行をした際、その友人に「この子はKUMONに行っているの? 行っていないなら行かせなさい」と言われて、こんなにも世界に浸透しているのか!? と驚いたそうです。
では、ハワイで人気かと聞かれると、あくまで私の知りうる限りでは、KUMONに通っているのは少数派です。学校の勉強が芳しくない子どもが通っている印象があります。
日本では、東京都・神奈川県の教室で、幼児・小学生の1教科当たりの月額は7700円(幼児・小学生)と通わせやすい価格です。それに対し、ハワイでは150ドル(約2万2000円)が相場(教室によって多少値段が変わります)。月謝が高いことも、気軽に通わせられない理由かもしれません(そのほかの地域や、富裕層を除く)。
アメリカに比べて日本は私立学校を選択する子が多い

KUMONに限らず学習塾に通う子どもは、日本に比べるとハワイは圧倒的に少ないです。その背景には、ハワイそしてアメリカでは、義務教育が始まるキンダーガーデンから高校まで(5歳~18歳)、ほとんどの人が公立校に通うことが影響しているかもしれません。
ハワイでは、高校までが義務教育のため、公立高校の場合は入学試験を受けなくても進学できます。つまり、高校を卒業するまで受験しない人が多いのです。
アメリカの調査会社・Pew Reseach Centerによると、私立校に在籍する生徒の割合は全体の約10%とのこと。また、国立教育統計センターがまとめた州ごとデータを見ると、ハワイは全米で私立校に通う割合が最も高い州で、約18%にのぼります。次いでウィスコンシン州が15%、そしてニューヨーク州、フロリダ州、ほか3州が13%と続き、ハワイを除けばアメリカ東部に集中しています(2021年秋の統計)。
一方、日本はどうでしょう。一般財団法人日本私学教育研究所が2024年に発表したデータによると、私立学校に通う小学生は1.3%、中学生は22.6%、高校生は34.7%(令和6年度)です。日本のほうが私立校に通う生徒数が多い=受験必須なので、学習塾のニーズが高いのかもしれません。