海外ニュース
「子どもが習いたいものをさせたほうがいい」と思いながらも…日本人ママの葛藤 子どもたちが無理なくハマった意外なものとは
公開日: / 更新日:

この春から、子どもが習い事を始めた人もいるでしょう。日本で子どもに人気の学習系の習い事といえば、英会話などの語学ですが、国が変わるとどのような違いがあるのでしょうか。アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。子どもにはやりたい習い事をさせるのが一番……と頭ではわかりつつも、どうしても押しつけてしまうことに悩んでいるそう。連載第42回のテーマは「チェスをやる人は賢い!?」です。
◇ ◇ ◇
息子が将棋に興味を持つも…思いがけない障壁が
習い事は、子どもが習いたいものをさせたほうがいいと頭ではわかっているものの、どうしてもやってほしい習い事がありまして……。アメリカでは、チェスがそれに当たります。
チェスを子どもに教える親の姿は、アメリカでも大人気のオーストラリア発のアニメ「ブルーイ」でも描かれています。
パパ(バンディット)が、ブルーイと妹のビンゴにチェスを教えようとするのですが、小さな子どもたちはまったく興味なし。ルールを無視してコマを動かし始めてしまいます。すると、そこへママ(チリ)がやってきて、チェスを押しつけるパパに「賢い人はチェスをやっている。自分の子どもたちに賢くなってほしいから、チェスを教えるのね」と嫌味を言うシーンがありました。
それを見て共感したアメリカ人は、とても多いと思います(おそらく、オーストラリア人やヨーロッパの方々も)。アメリカにおいてチェスは、いわゆる意識高い系の親が子どもにさせたい習い事のひとつ。そして、何を隠そう、私も子どもにチェスを押しつけた親のひとりです(意識高い系かどうかは別として)。
きっかけは2年前、何に影響を受けたのか、息子(当時5歳)が「将棋を習ってみたい」と言い出したこと。しかし、ハワイで将棋教室を見つけることはできませんでした。
そこで、日本に一時帰国した際、将棋の子どもクラスに行ってみたのですが……息子は金や銀などの漢字が読めないため、指導者に「どの駒がどう動くのか、自宅で勉強してから来てください」と言われてしまいました。
それならまず、私が将棋のルールを学ぼうと、初心者向けの解説動画を観てみました。ところが、人というのは、興味のないことへの理解度が著しく下がってしまいがちな生き物……(笑)。結局、息子に教えるレベルまで習得することはできませんでした。