からだ・美容
“鳥の巣”状態の子どもの寝癖 家庭でできる寝癖対策やヘアケアの方法 美容師に聞いた
公開日: / 更新日:

朝起きたとき、子どもの髪の寝癖がひどく、頭がまるで“鳥の巣”のようになっている──そんな経験はありませんか? 小学校低学年以下の子どもを持つ家庭では、忙しい朝の時間に、この寝癖を直すのにひと苦労するという声も多く聞かれます。子どもに寝癖がつきやすい理由や寝癖への対策を、現役美容師でシャンプーソムリエの三村浩章さんに伺いました。
◇ ◇ ◇
子どもの髪に寝癖がつきやすい理由
子どもの髪は、大人に比べて寝癖がつきやすいといえます。大人よりも細く、絡まりやすいことが理由のひとつです。また、傷みが少なく、キューティクルがしっかり閉じていて、引き締まった状態にあります。そのため、髪同士がこすれたときにきしみを感じ、絡まりやすくなることもあるでしょう。
また、ヘアケア習慣も関係しています。すべての人がそうではありませんが、一般的に子どもはリンスやトリートメントを使わず、髪の表面の油分が洗い流されたままの状態にあります。そのため髪の柔軟性がなくなり、きしみやすい状態に。さらに、静電気の発生でも髪が絡まりがちです。
加えて、寝ている間によく動くなど、寝相の影響も理由のひとつです。枕に髪をこすりつけるなど、物理的な摩擦によって髪型が乱れやすくなります。
寝癖予防には寝る前のヘアケアが大事
寝癖を防ぐためには、夜のヘアケアが重要です。ヘアケアといっても特別なことではなく、ひとつはトリートメントを使うこと、もうひとつは十分に乾かすことを心がけてください。
シャンプーをしたら、トリートメントを使いましょう。基本的に大人と同じアイテムで問題ありません。髪のきしみや硬さを抑えることができ、寝癖を軽減できます。
お風呂から上がったら、髪をしっかり乾かしてください。入浴時以外に使える洗い流さないタイプのトリートメント(アウトバストリートメント)をつけてから乾かすと、より効果的です。
髪を乾かさずに寝てしまうと、寝ている間に乱れた状態のまま乾いてしまい、寝癖の原因になります。これは、髪の「水素結合」という性質によるものです。髪は濡れているときに内部で水素結合が切れ、乾くと再び結び直されて形が固定されます。つまり、濡れた状態で乱れたまま寝ると、そのままの形で結合が固まり、寝癖として残るのです。
また、髪を乾かさずに寝ると雑菌が繁殖しやすく、臭いの原因にもなります。子どもに限らず、大人も同様です。衛生面からみても、しっかりと乾かしてから就寝することが大切です。
髪の長い子は、上記のケアをしたうえで、軽く2つに結んでツインテールにして寝ることも有効です。きつく縛るとゴムの跡がつくので、ゆるく結んでください。シュシュのような太いゴムがいいでしょう。