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うっかり常温放置で食中毒も 作り置きを台無しにしない3つのポイントを管理栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:藤田 えみこ

作り置きポイントその2 適切な容器に入れて保存する

 作り置きした料理は、清潔な容器に入れて保存します。保存容器は、中身が見える透明のガラス製または食品用プラスチック製で、フタがしっかり閉まって密封できるものを使いましょう。臭いや色の移りが気になる料理は、ガラス製がおすすめです。

 平たくて浅めの形状のものは、料理がしっかり冷えやすいメリットがあります。小分けできる保存容器も冷えやすく、必要な分を取り出せるので衛生的です。お弁当用、おかず用、スープ用など用途ごとに分けておくと、取り出す際にわかりやすく時短につながります。

 深さのある容器に、ぎゅうぎゅう詰めるのはNGです。フタが閉まり切らない容器、毎回洗っていない容器は使わないでください。食べかけの料理を皿に入れたまま食品用ラップをかけ、作り置きとして冷蔵保存するのはNGです。衛生面・保存性の両方の観点からおすすめできません。

作り置きポイントその3 作り置きに向かない調味料もある

 作り置きに向かない調味料もあるので、主なものを押さえておきましょう。

○マヨネーズ
 時間が経つと分離したり、酸味が強くなったりすることがあります。作り置き料理に使う場合、食べる直前に追加しましょう。

○生クリーム
 保存期間が短いため、作り置きに向きません。とくに、冷凍すると分離したり、風味が落ちたりしてしまうことが多いです。代わりに牛乳や豆乳を使うと良いでしょう。

○ヨーグルト
 酸味が強くなり、食感が変わることがあります。また、長期間保存すると水分が分離して、見た目や食感が悪くなることがあるため、調味料として使う場合は直前に加えましょう。

 作り置きは、毎日の食事作りを楽にしてくれる心強い味方です。ポイントを押さえて、これからの暑くなる季節も、安全でおいしい食事を楽しみたいですね。

(Hint-Pot編集部)

藤田 えみこ(ふじた・えみこ)

管理栄養士。女子栄養大学卒業後、教育や医療・介護の現場の献立開発に携わる。結婚後、地元山口県へUターン移住。出産・育児を経て、栄養と献立を伝える現場へ転職。コロナ禍をきっかけにオンラインにて料理講師としての活動をスタート。痩せにくい世代へのダイエットメニュー、災害時に役立つ防災食講座などが人気。健やかな体作りのために、栄養や調理など食の知恵を発信する。2児の母。
インスタグラム:jitan.eiyo