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太りにくい寿司ネタはある? 適量の目安や食べ順について専門家が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実

日本を代表する食べ物のひとつ、寿司。ヘルシーなイメージがありますが、ネタによっては、意外に高カロリーなものもあるようです。マグロ、サーモン、ウニ、イクラなど人気のネタで、太りにくいものはあるのでしょうか。また、何から食べると良いのか、順番も気になるところ。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに、寿司を賢く楽しむコツを伺いました。
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カロリーが高い寿司ネタ、低い寿司ネタ
――そもそも寿司は太りにくいのでしょうか?
和漢さん(以下、同)「寿司はヘルシーなイメージがありますが、食べるネタによって脂質やエネルギーが異なるので、ネタしだいといえます。魚介類からは、良質なたんぱく質やミネラル、何より健康成分として注目されるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)が摂取できます。敬遠しがちな脂質ですが、魚の油は積極的にとっていただきたいです。シャリ(寿司飯)は糖質が主成分。食べすぎれば当然カロリーオーバーになるため、太りにくいとはいえません。ネタの特徴を知り、適量を食べることが太りにくいポイントです」
――確かに、シャリの存在がありますよね。何貫くらいが適量なのでしょうか?
「お店によってネタやシャリの大きさは異なりますが、一般的な寿司1貫の寿司飯の量を約20グラムとして考えると、32キロカロリーになります。ごはん茶碗1杯が150グラムなので、1杯分のごはん量で考えると、寿司は7~8貫が目安です。そこに寿司ネタがのってくるので、カロリーがプラスされます」
――おなじみの寿司ネタで、カロリーが高い寿司ネタはどんなものがありますか?
「こちらもお店によって寿司ネタのサイズが異なるので、一般的な寿司ネタ1貫のカロリーとして参考にしてください。たとえば、タレがついたアナゴ(61.9キロカロリー ※以下、単位省略)、イワシ(63.1)やアジ(52.1)など、脂質が多い青魚も高めだといえるでしょう。
軍艦巻きは、イクラ(52.9)のほうがウニ(43.4)よりも高カロリーです。定番のマグロは、脂質量により赤身(44.9)と中トロ(57.1)で違いがあります。人気のサーモン(59.9)は、中トロよりも高めと考えておくと良いでしょう。回転寿司店には、変わりネタや人気メニューにマヨネーズやチーズを使ったもの、天ぷらがネタのものもありますが、カロリーで考えるとさらに高くなる傾向があります」
――カロリーが低めの寿司ネタでいうと、何がありますか? 太りにくいでしょうか?
「タイやヒラメなどの白身魚、イカ、タコ、エビ、貝類といったネタは脂質が少なく、低カロリーです。ただし、カロリーが低い=太りにくいとは言い切れません。脂質やカロリーが低くても、量を食べてしまえば体重増加につながります。青魚やサーモンのように、脂質は高めでも、オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)など健康効果が期待できる油もありますので、むしろおすすめです」