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“ヤバイ会社”には「傾向が…」 退職代行サービスが明かすトラブルの多い会社の見分け方 手軽にチェックする方法とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

退職届を出しても、すんなりと受け取ってもらえないことが…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
退職届を出しても、すんなりと受け取ってもらえないことが…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 会社に勤めていると「続けられないかも……」や「辞めてやるっ!」と思うようなことがあるものです。ただ、人手不足が社会問題化し、退職を申し出ること自体が難しいと感じてしまうことも少なくありません。現代の退職事情について、退職支援事業「モームリ」を展開する株式会社アルバトロス 退職支援事業部の河野萌香さんに、お話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

「セクハラ発言の被害者にもかかわらず、嘘の情報で加害者に」

「依頼者の方が上司から業務中に車の中で言われた言葉です。

・あの女性とヤ○る?
・あの女性どう?
・会社の女性陣となら誰を抱○る?

 また別の上司の方は、依頼者の方が不利になるような嘘の報告をしていたそうです。
 引き継ぎ不足により、事務員の方から責められ、精神的にも限界になったとのことでした。

 セクハラ発言の被害者にもかかわらず、嘘の情報で加害者にされるのは非常に耐えがたいと思います」

 これは、退職代行サービス「退職代行モームリ」の公式Xやインフォメーションで、5月1日の退職代行の実績数とともに、特記事項として記されたコメントです。上司からのこうした人間性を疑うような発言や対応が数多く報告されており、驚きとともに心が痛みます。

 2022年3月15日に始まった「退職代行モームリ」には、こうした職場環境に疲弊した人たちが、依頼者として連絡をしてきます。河野さんによると、一年を通じて依頼が多いのは、年始の1月と新年度の4月。次いでゴールデンウィーク(GW)直後といった、長めの休み明けのタイミングだといいます。

比較的新しいサービスということもあり、利用者の約6割は20代【情報提供:モームリ】
比較的新しいサービスということもあり、利用者の約6割は20代【情報提供:モームリ】

「4月は、入社してすぐに退職を選ぶ新入社員が話題になりますが、その割合は、今年4月に受けた退職依頼のうち15%ほどです。この時期は通常の退職希望者に加えて、新卒入社の方のご依頼が増え、数が多くなります。

 次に多い年始やGW明けは、休み中にご家族や友人と過ごすなかで、ご自身を振り返ったり、周囲の働き方と比較したりし、退職を決意される方が多くなる印象です」

 年始や新年度、GW明けといった“繁忙期”以外にも、退職代行の依頼は少なくありません。そうした人たちの退職したい理由の「6割が、職場の人間関係と労務環境です」と河野さん。利用者の中心は20~30代ですが、なかには60代以上からの依頼もあります。

 会社は仕事をする場所ですが、基本といわれる「報告・連絡・相談」をはじめ、日々のコミュニケーションが欠かせません。人間関係が良くない職場では、パフォーマンスを発揮できない状態になりがちです。また、残業が多いなどの長時間労働、休みがきちんと取れないといった就業環境は、心身の健康を損なうことに直結します。