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家の中で繁殖することも 梅雨前に知っておきたい蚊の対策の意外な盲点 プロが解説
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教えてくれた人:伊藤 まき

梅雨の時期が近づくと、蚊の発生が気になります。蚊の繁殖を防ぐために重要なのは、何よりも「水たまりを作らない」こと。家の周りや屋内の隅々までチェックして、繁殖の原因となる場所を取り除くことが、効果的な対策となります。今こそ、蚊の発生を防ぐための準備を始める絶好のタイミングです。そこで、清掃のプロとして活躍した経験を持つ整理収納アドバイザーの伊藤まきさんに、今すぐできる対策を教えていただきました。
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家の周りと中 チェックすべき場所とは
これからの時期に悩まされがちな蚊。実は、ペットボトルのキャップに溜まったわずかな水でも繁殖できるほどのパワーを持っています。繁殖を防ぐためには、梅雨の今こそ、対策に重要な時期です。
「水深1センチの浅い水たまりであっても、蚊の発生源になります。とくに梅雨は、雨水が思わぬ場所に溜まりやすいもの。家の周囲をよく調べ、古いタイヤ、空き缶、空き瓶、子どもの砂遊びグッズ、植木鉢、窓の桟、落ちているビニール袋など、水が溜まりそうなものはすべて片づけましょう」と伊藤さん。
とくに、物置がある家は要注意だといいます。屋根の排水路が枯れ葉などで詰まり、物置の上に水たまりができてしまっていることもあるからです。自宅の雨どいや排水溝なども、雨水が溜まりやすくなっているようであれば掃除や修理を。
また、敷地外の側溝で水はけが悪くなっているようであれば、自治体に相談するのがおすすめ。「私は東京都在住ですが、連絡したらすぐ工事をしてもらえました」と、実際に対応してもらったことがあるそうです。
家のすぐ近くに林や森、山、貯水池などがある場合は、近隣の人たちと協力して、水が溜まりやすい場所をチェックするのも有効です。林の中に捨てられた空き缶やゴミなども、蚊が繁殖するスポットになります。定期的に掃除をしてもらえるよう、管理者にお願いするのもひとつの方法です。
ちなみに、伊藤さんによると、家の中にも蚊が繁殖するスポットがあります。
「観葉植物の受け皿やキッチンの水切りカゴ、お風呂場の排水管や洗面器なども産卵の危険があります。できるだけ放置しないようにしましょう。デザインにもよりますが、加湿器や除湿器など、水が溜まる家電に卵を産むこともあるようです。気をつけてください」
家の周りや屋内の隅々までチェックをして、繁殖の原因となる場所を取り除くことが効果的な対策です。普段からこまめにチェックして、蚊のいない快適な環境を作りましょう。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize