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油断禁物…蚊対策が裏目に? 草むしり後の意外な盲点をプロが解説
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教えてくれた人:伊藤 まき

梅雨の時期が近づくと、蚊の発生が気になります。自宅の庭やベランダも、蚊の思わぬ繁殖地になっているかもしれません。清掃のプロとして活躍した経験を持つ整理収納アドバイザーの伊藤まきさんによると、自宅の庭やベランダでついついやってしまいがちなNG行為があるとのこと。それはどんなことなのか、教えていただきました。
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蚊の隠れ家は家の周りの思わぬ場所に!
日陰や湿気が多く、外的から身を守れる雑木林や竹やぶ、草むらなどの場所は、蚊が好んで棲み処として選びます。こうした場所をそのまま放置していると、蚊の繁殖を助長してしまうことに。自宅の庭やベランダの草がぼうぼう状態であれば、すみやかに手を入れ、風通しの良い状態を保つようにしましょう。
ちなみに、こうして手を入れたあとは、刈り取った草を速やかに除去する必要があると、伊藤さんは警鐘を鳴らします。
「刈ったあとの草が山積みになっているのもまた、蚊の絶好の隠れ家になります。こうした草の山は雨水や朝露が溜まりやすく、繁殖しやすい環境が整っているからです。また、草が分解する過程で有機物が作られるのですが、これがボウフラのエサになる可能性があることも、さまざまな研究から指摘されています」
刈り終えたら、速やかに草をゴミ袋に詰め、自治体のルールにのっとって処理しましょう。コンポストなどを利用する場合は、フタをしっかりと閉め、蚊が入り込めないようにしてください。
「日陰を作りやすいもの」の周りも蚊が好む場所
さらに、意外なものが、蚊の棲み処になることもあるといいます。
「ベランダや玄関に溜まった砂ボコリ、玄関先に置いた傘立てやブロック、植木鉢など、『日陰を作りやすいもの』も蚊が好む隠れ家です。家の周りに影を作るものを置かず、隠れ蓑となる土ボコリも残さないよう、定期的に掃除をしましょう」
自宅の周りで湿気が溜まりやすくなっている場所を見極めるには、塀や壁などにコケが生えていないかを確認しましょう。「ブロック塀をやめて柵にする、リフォームで湿気が溜まりにくい壁にするといった対策を考えてみても良いかもしれません」とおすすめしています。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize