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蚊を呼び寄せる家の思わぬ落とし穴 気をつけたい意外な場所とは
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教えてくれた人:伊藤 まき

蚊が引き起こす不快感はもちろん、感染症を媒介する可能性もあるため、対策は欠かせません。「蚊に刺されないようにする」ことは、私たちの健康を守るために必要な対策になっています。清掃のプロとして活躍した経験を持つ整理収納アドバイザーの伊藤まきさんは、こうした対策として「家の周りに濃色のもの・影になるものを置かない」ことをすすめています。いったい、なぜなのでしょうか?
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赤や黒など、蚊は濃色を好む
科学雑誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されたワシントン大学の研究によると、ヤブ蚊にとって人間の肌は赤みを帯びて見えることがわかっています。そのため、蚊は赤色を好む可能性が高いそう。また、身を隠しやすい黒色などの濃色を好むことも判明しています。
「玄関のドアやカーテンを明るい色にすることは、蚊を寄せつけないために有効な対策です。窓周りを覆う日除けシェードも、白っぽいものにしたほうが良いでしょう。とくにカーテンは、遮光性が高いものの場合、裏面(窓から見える面)が濃色になっていることがあります。蚊を寄せつける原因になるので気をつけましょう」
炎天下で蚊に刺されることが少ないことからもわかるように、蚊は、自身の体を守り、身を隠すために、日陰に身を寄せることが多いようです。「家の周りに影を作るものを置かないようにすることも、蚊を寄せつけない対策のひとつです」と伊藤さんは言います。
また、自身や家の周りを清潔に保つことも対策になります。
「人間の汗など、体臭は蚊を引き寄せます。窓の桟や玄関ドアの取っ手など、よく触れる部分は、アルコール除菌シートでこまめに拭き取りましょう。衣類から落ちるホコリにも、汗の成分が含まれている可能性があります。床掃除を丁寧に行い、蚊を集めないようにすると良いと思います。
また、ペットを飼っているようであれば、シャンプーをするなど、常に清潔に保ってあげることも大切です。濃色の毛を持つペットはとくに注意を。害虫除けのハーブなど、ペットに害をもたらさない蚊除けグッズを使い、感染症から守ってあげてください。」
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
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