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「成長が遅いから、小学校入学を1年遅らせたほうが良い」と言われた人も 日本人ママがハワイの子育てで驚いた「早生まれ」事情とは
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8歳時点ではそれほど差は感じていない
相対年齢に関する研究はさまざま行われていて、プロの野球選手やサッカー選手には4月生まれが多いこと、学力や将来の年収にも差が出ることなどは有名です。アメリカでも同様に言われていることなので、「早生まれ」の子どもを持つ親としては落ち込んでしまいます……。
ですが、7月生まれの息子や周囲の「早生まれ」キッズたちを見ていると、身体面(身長や体重)では8~9月生まれと差があります。しかし、私が見ている限り、運動面で「早生まれ」の子どもが劣っているとは、8歳時点でさほど感じません。
ハワイ特有の事情として、ファストフードやスナック菓子を爆食いしたり、日常的にコーラやスポーツ飲料を飲んだりするので肥満体形の子どもがちらほら。8歳頃になると、運動面で優位だった8~9月生まれの子どもよりも、小柄で機敏に動ける早生まれの子どもが、運動面で優位に立っているケースは少なくありません。
ちなみに、アメリカは日本よりも平均身長が高いですが、私の息子は平均を上回る身長で、小学校のクラスでは最年少ながら2~3番目に背が高いです。スポーツも得意なので、運動や身体面で劣っていると感じたことはありません。私が息子の小学校入学を1年遅らせなかったのは、運動・身体面で心配がなかったことが一番の理由です。
1年進級を遅らせた人に聞いたら…
もちろん逆のケースもあります。「早生まれ」で1年進級を遅らせた知人の息子さんは、小学校からバスケットボールを始めました。しかし、運動や身体面で有利だったのは小学生まで。中学生以降は身長、そして“やる気”の面でも周囲に抜かされ、中学校・高校では活躍できなかったそうです。
知人いわく、「息子は、自分がほかの人よりも優れていると勘違いしてしまい、努力できる人間に育たなかった」と……。
一方、サッカー元日本代表の内田篤人さんは3月27日生まれの“圧倒的”早生まれでありながら、日本サッカー協会が開催した早生まれセレクションに参加したことがきっかけで、U-16日本代表入りしました。
要は、きちんと能力を見極めてもらえる環境や本人のやる気さえあれば、スポーツでも活躍できる――。「早生まれ」の子どもを持つ母親として、そう結論づけたいと思います。
(i-know)

i-know(いのう)
大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。
