海外ニュース
「早生まれは不利」 日本ではよく聞くけれど海外では? ハワイ暮らしの日本人ママが感じていること
公開日: / 更新日:

日本でよく聞く「早生まれ」。実はアメリカでは、早生まれの子が進級を1年遅らせることができるそうです。アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。ハワイで「早生まれ」のバイリンガルの息子を育てるにおいて、どんな壁があったのでしょうか。第49回は「ハワイの早生まれキッズのリーディング力について」です。
◇ ◇ ◇
「リーディング」に力を入れているアメリカ
8月に入学・新学期のシーズンを迎えるハワイでは、6、7月生まれの子どもが「早生まれ」にあたります。私の息子は7月生まれなので、どうしても「早生まれ」というワードに敏感になりがちです。
相対年齢に関する研究は、日米ともにさまざま行われています。プロの野球選手やサッカー選手には4月生まれが多いこと、学力や将来の年収にも差が出ることなどは有名ですよね。
こんな現実を突きつけられると、早生まれの子どもを持つ親として落ち込んでしまいます。しかし、アメリカでは、親が選べば早生まれの子どもの小学校の入学を1年遅らせることができます。私の息子は身体の成長度合いや運動面での心配がなかったため、学年を遅らせなかったという話は前回のコラムで書きました。
そこで今回は、勉強面面について、今年の夏でハワイの小学3年生になる息子がどのような様子かを振り返ります。
アメリカの義務教育は5歳から。小学1年生になる前に、キンダーガーデンというカテゴリでスタートします。キンダーガーデンでは、アルファベットや単語の読み書きに始まり、学年が終わる頃には簡単な文章を読んだり書いたりできるレベルに。算数においては、一桁の足し算を学びます。
アメリカは「合理的だな」と感じたのは、小学生のリーディング(読書という意味だけでなく、文章読解を含む)のレベルが、アルファベットA~Zで分けられていること。例えば、キンダーガーデンはAに始まりDで学年を終えます。
その後、小学校に上がっても続いていき、6年生ではZまで到達することが目標。1年に4回もらえる通知表に、その時点での子どものリーディングレベルが明記されます。宿題を見ても、アメリカはこのリーディングに、かなり力を入れていると感じることが多いです。