海外ニュース
「早生まれは不利」 日本ではよく聞くけれど海外では? ハワイ暮らしの日本人ママが感じていること
公開日: / 更新日:
息子のリーディング力をアップするためにしたこと

息子がキンダーガーデンに入学したのは、3年前。早生まれ、かつ日米バイリンガルの影響か、息子はキンダーガーデンが始まって半年頃までは、クラス内でリーディングレベルが低いほうでした。
そのレベルは同い年の男の子を持つママ友に心配されるほど。あるママ友は子どもが使い終わった本を譲ってくれたり、別のママ友は単語量を増やすためのフラッシュカードをお手製で作ってくれたり……。
次第に私も「早生まれで、バイリンガルだからしょうがないという言い訳はやめよう」と気を引き締めて、息子の読書に付き合う時間を増やしました。すると、キンダーガーデン修了の時点で、周囲の子どもとの差はほぼゼロに!
あれから2年が経ち、この5月に2年生を終えた時点でリーディングレベルは全体の平均を上回りました。この経験を通して言えるのは、「早生まれのうちの子、勉強が遅れているからなんとかしなきゃ(汗)」と“親が”焦る気持ちは、大きなエネルギーになるということ。
さらに、バイリンガルの子どもを育てる立場としては、日本語教育に熱心になりすぎないことも重要だと実感しました。小学2年生で2か国語とも高いレベルで保とうとするのは、子ども(とくに早生まれの子)にとって負担が大き過ぎます。
昨今、我が子をバイリンガルに育てるべく、日本の小学校に子どもを通わせながら、英語を学ばせている親御さんはとても多いですよね。
有識者の間で「英語は早いうちから始めたほうが良い」「本格的に英語を勉強するのは中学受験を終えてからで良い」と様々な意見がありますが、私の子どもを見ていると、2か国語が喋れることよりも、学校の成績で良い結果を出せたほうが自己肯定感が上がっているように思います。
学校の成績よりもバイリンガルにさせることを優先した結果、どっちつかずの「セミリンガル」になってしまうのはよくある話なので、母国語以外の言語は「本人が興味を持っているなら、やらせる」ぐらいのスタンスで良いのではと。
教育熱心な日本のママ友さんに「子どもをバイリンガルにする方法を教えて」と聞かれた際はそんなふうに答えて、拍子抜けさせてしまっています(笑)。
(i-know)

i-know(いのう)
大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。