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掃除機から不快な臭いがする意外な原因 掃除のプロが実践する準備と「かける順番」とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

掃除機をかけるにもコツがある(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
掃除機をかけるにもコツがある(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 普段、何気なく使っている掃除機。実は、部屋を効率良くきれいにするためには「かける順番」が大切です。順番を間違えると、せっかく掃除機をかけたのに、汚れた空気を部屋中に巻き散らしてしまうことも。掃除のプロでもある整理収納アドバイザーの伊藤まきさんに、おすすめの掃除機のかけ方を教えていただきました。

 ◇ ◇ ◇

ゴミで満タンだと排気から不快な臭いが出る場合も

 どんなに丁寧に掃除しても、掃除機の性能がうまく発揮されなければ、その効果も半減してしまいます。まずは掃除機の点検をしましょう。

「掃除機をかける前に、紙パックやタンクがごみで満タンになっていないかチェックしましょう。満杯のままだと、排気から不快な臭いが出たり、ほこりが取り切れず残ってしまったりします」

 そのまま使い続けると、掃除機内部のモーターに負担がかかり、故障の原因となってしまうこともあるといいます。

「紙パックやタンクはきれいなのに不快な臭いがする場合は、ホースやノズルに汚れがついている場合があります。掃除機のホースはじゃばら状になっているため、汚れが付きやすいもの。こまめに洗い清潔に保ちましょう」

部屋の奥からドアへかけるのがコツ

 ホテルの客室清掃を担当していた経験を持つ伊藤さん。現場では掃除機がけにもきちんとしたマニュアルがあり、「上から下へ」「部屋の奥から手前(=ドアのある方向)」という順番が基本です。

【掃除機をかけるおすすめの順番】
1. ソファの上や棚の上など、上にあるものから掃除機をかける
 ソファのすき間や棚の奥など、ほこりが残りやすい部分はとくに丁寧に。棚の上は拭き掃除をし、乾いた後に掃除機をかけるとロスが少なくなります。

2. 部屋の角や家具とのすき間を、すき間用ノズルを使って掃除する
 掃除機のパワーが弱いと、隅っこ・角っこのほこりが吸い取りにくいもの。すき間ノズルを使うか、ほうきと併用すると良いでしょう。

3. 床面を、部屋の奥から手前に向かって掃除する
 ほこりを部屋から廊下に追い出すようなイメージで行います。窓を開けて行うとほこりが舞い上がってしまうので、窓は閉めたまま行ってください。

 掃除機をかける前に、あらかじめフローリングワイパーやモップで、ほこりを拭き取っておくのもおすすめ。とくに水気が飛びがちなキッチンは、掃除機内に水が入ると故障の原因になるので、先にモップがけし、水気を除去しておくと安心です。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
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