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年間150万円超でも「無駄じゃない」 推し活は「生きるモチベーション」…時間やお金を惜しみなく使えるワケ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「生きがい」という人も多い推し活(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
「生きがい」という人も多い推し活(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 推し活は、アイドルやアニメ、スポーツ、電車など、さまざまな対象で楽しむことができ、年齢や性別を問わず、多くの人に親しまれています。推しにかける時間や費用は人それぞれ。40代になってから推し活にハマった女性2人に話を聞くと、大きなメリットを感じているそうです。また、驚きのエピソードが出てきました。

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スポーツに興味はなかったが臨場感と応援に魅了

 一昨年から男子プロバスケットボールリーグ、Bリーグの推し活をしているのは、神奈川県在住の会社員・弥生さん(仮名)です。実は、スポーツ観戦にまったく興味がなかったそう。

「たまたま地上波で男子の日本代表戦を観て、ある選手のプレーに魅了されたことがきっかけです。その選手の所属チームのアウェー戦が川崎であり、生観戦したらおもしろくて……。1分でも目を離したら展開が変わる臨場感。さらに応援の熱さも楽しくて、完全にハマってしまいました」

 応援しているチームは北関東にあり、自宅から2時間半ほどの距離です。それでも「ホーム戦は応援の熱量が高く、盛り上がります」と、シーズン中は足繁く通っています。ホームを中心に、近隣のアウェー戦を合わせて1シーズンあたり20試合ほど観戦するとのこと。

 ただ、テレビで試合を観るのとは違い、試合のチケット代、交通費や宿泊代、現地での飲食代ほかグッズ購入などの費用がかかります。推し活にかけている金額について聞くと、弥生さんは「計算したことないです(笑)。無意識に計算したくないと思っていたかもしれません」と本音がこぼれました。

「交通費や宿泊代を考えると、平均して1度の観戦で3~4万円くらい。ざっくりで1年に70万円ほど……計算すると『うわぁ』って思っちゃいますね(笑)」

「心の隙間に推しが…」

 都内で個人事業主をしている文香さん(仮名)は、ヨーロッパへの渡航経験が豊富で、昔から日本の芸能界に興味がありませんでした。しかし、40代でトラブルが続いて落ち込んでいたとき、「心の隙間に推しが、すとんと納まってしまったんです(笑)」と、人気アイドルグループのファンになったそうです。

 文香さんのイメージとはあまりにも大きなギャップの推しができたことに、周囲は驚きますが、仕事で培った情報網や人脈作りのノウハウをフル活用。古参のファンとも積極的に交流し、あっという間に推し活人脈を構築しました。

 ファンクラブの会費、CDやグッズ購入、コンサートのチケット代、遠征の交通費や宿泊代、遠征先での飲食代など、それなりに費用をかけているそう。ただ、弥生さんと同じく、文香さんもあえて計算はしていないといいます。

「一番大きいのは、遠征の交通費と宿泊代のウエイトです。ツアーなど平均すると月1回くらいのペースで全国を飛び回っていて、1回10万円前後かけているから、年間の費用は100万円を超えますね。ある年には、一番の推しメンバーが海外の舞台に出演しました。海外遠征時の費用は円安もあって……その年は確実に、150万円超えしたと思います(笑)」