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年間150万円超でも「無駄じゃない」 推し活は「生きるモチベーション」…時間やお金を惜しみなく使えるワケ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「かけているお金や時間では計れない価値」

 ふたりとも、あえて費用を計算していない背景に「かけているお金や時間では計れない、価値を感じているから」と口をそろえて言います。

 どちらも交友関係は広いほうですが、1人で行動するのも好きなタイプ。単身で推し活を始めた先で、たくさんの交流が生まれました。「出会って半年で、親友と呼べるほど親しくなった推し友もできました」という弥生さん。文香さんも「全国にできた推し活仲間は100人を超えますね」と話します。

 年齢を重ねるほど、新たに友達ができるのは難しい印象ですが、推しという共通の話題により、短期間で深い交流が生まれる傾向が。ほかのしがらみもなく、「長年の友達より気を遣わずにいられる」と感じることもあるそうです。

 さらに文香さんは、「推し活は、生きるモチベーション」と笑顔で語ります。

「ライブ中はずっと踊るし、遠征には重い荷物を持って移動しなければ行けません。その筋力を維持するため、普段から週3回はトレーニング。とても健康的な生活になりました。遠征先では、ライブだけじゃない楽しみもあります。そこに住む仲間の案内で、地元民おすすめのグルメを堪能。ライブや推しの話題で盛り上がるのは至福の時間です」

桁違いの金額が動く話も

 好きな人やもの、ことに夢中になる推し活には、プライスレスなメリットがあると語ってくれたふたり。どちらも、推し活に使う時間やお金は「無駄じゃない」と実感しているといいます。また、文香さんによると、推し活をしている人ならではの消費行動があるそうです。

「たとえば、推しが家電メーカーのCMキャラクターになると、買い替え時はそのメーカーの家電を選びます。しかも、店頭で選んだ理由を伝えて、メーカーに起用したメリットが伝わるように行動するところまでが、推し活の消費活動です」

 噂によると、家を購入する際、推しが広告出演しているメーカーを選んだ人がいる話も。文香さんに真偽を聞いてみると、「普通にある話ですね」と仰天の答えが返ってきました。

「私の周りでも、自動車の買い替えを同じようにした人が何人もいます。『推し活は経済を回している』と実感することは、本当に多いです(笑)」

 多くの人の心の栄養になっている推し活は、さまざまなことに影響を与えているようです。

(Hint-Pot編集部)