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「あの人が不幸になりますように」 短冊に書くのはNG 知らないと怖い七夕の作法
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もうすぐ七夕。短冊に願い事を書いて、七夕の笹飾りに吊るす風習は、今もおなじみです。そもそも七夕には、どんな願い事をすると良いのでしょうか。また、書いてはいけない願い事とは? いまさら聞けない七夕の由来や作法について紹介しましょう。
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短冊に願い事を記す由来とは
7月7日の七夕といえば、織姫と彦星が天の川を渡り、年に1度だけ再会できる日として知られています。七夕の起源には諸説ありますが、この「七夕伝説(星伝説)」と技芸の上達を願う「乞巧奠(きっこうでん)」が結びついた風習が、中国から奈良時代の日本に伝来。日本独自の伝説や風習が合わさって、現在の形になったと考えられています。
短冊に願い事を書く風習は、「乞巧奠」に由来するようです。手芸や詩歌、管弦楽、文字などの上達を願い、貴族たちが葉に文字を綴って天に届けたとされています。今でいう「スキルアップ」が、七夕にする願い事の本来の主旨だったといえるでしょう。
七夕の願い事が庶民に広まったのは、江戸時代。「五節句」として年中行事になると、紙を細く切った短冊に願い事を書いて、笹竹に吊るすようになりました。習い事の上達を願うのが主流だったようです。
七夕に適した願い事、NGな願い事とは
こうしたルーツをもとに考えると、七夕の願い事には「仕事で成果を出せますように」や「料理の腕が上がりますように」といった、自分が日々努力していることの成長に関係する内容が適しているといえます。
七夕は、ポジティブな願いを天に届ける行事です。無病息災や家内安全などを短冊に書いて、自分も周囲も穏やかに過ごすことを願うのも良いでしょう。
そのため、「宝くじが当たりますように」とか「ゲーム機が欲しいです」など、運に任せたり、他人をあてにしたりするようなお願いは、ふさわしいといえません。「あの人が不幸になりますように」とか「失敗しますように」など、誰かを陥れるようなネガティブな願い事もNGです。