横に育つちぢみホウレンソウ　味も見た目も普通のホウレンソウとは別物

　ちぢみホウレンソウは、畑で育つその姿も普通のホウレンソウとは異なります。土の上にスッと立つように育つ普通のホウレンソウに対して、地面を這うように横に葉を大きく広げて育つのが、ちぢみホウレンソウです。

　肉厚でしっかりした硬めの葉や茎、見た目はもちろん、手に取った感覚もゴワゴワしていて、“どうやって食べよう…”という、気持ちが一瞬脳裏をよぎる方もいるかもしれません。しかし意外にも、下茹で方法や食べ方は、普通のホウレンソウと大きく変わりません。1～2分も茹でれば、そのかさは1/3ほどになり、ゴワついていた葉や茎もあっという間に柔らかくなります。

　旬の時期は12月～2月で、主な産地は北海道・東北・関東ですが、最近では神戸などでも生産に力を入れているようです。他の季節には出回ることのないレア野菜として、是非この時期ならではの冬の味覚として楽しんでみてはいかがでしょうか。次回は、ちぢみホウレンソウのおいしい見分け方、保存方法と我が家でよく作るおいしいレシピを紹介します。

参考：
タキイ種苗（株）HP：https://www.takii.co.jp/info/news_190902.html
「七訂 食品成分表 2016」（監修：香川 芳子、発行：女子栄養大学出版部）
「新版 野菜栽培の基礎」（著者：池田英男・川城英夫 他、発行：農山漁村文化協会）

（こばやし なつみ）