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「5分以内でお願いね」 アメリカで課せられた、清潔好きな日本人にはちょっとつらい厳しいルールとは
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酷暑が続く日本。外出後はシャワーで汗を流して、さっぱりしたくなりますよね。なかには、湯船に浸かってリラックスしたい人も多いはず。とはいっても、海外では同じようにいきません。アメリカといえば、庭にプールのある家のイメージがあるかもしれませんが、実際には水道代を節約する家庭も多く、水の使い方には意外にシビアです。6月下旬からアメリカ・ロサンゼルスに住み始めたYoさんが、アメリカ暮らしの実情を綴る連載をスタート。第1回は、物価が高騰するアメリカのホームステイ初日に告げられたルールを紹介します。
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ホームステイ先で最初に言われたルール
初めての海外生活。ワクワクと少しの不安が詰まったスーツケースを引き、ロサンゼルス国際空港からウーバーで40分ほどのホームステイ先に到着しました。「Hi!」とやわらかい笑顔で迎えてくれたホストファミリーのママ。ソーシャルワーカーとして働き、20代の長男、高校生の長女の黒人一家との生活です。
車を2台所有し、広々とした3LDKの一軒家はアメリカの中流層といった様子。部屋に案内されるやいなや、滞在のルールを説明されました。
「危ないから夜遅くに帰ってこないで」「帰宅後はキッチンへ入る前に必ず手を洗うこと」「ベッドメイクは毎日してね。それから……」。矢継ぎ早に飛ぶ内容をスマートフォンにメモ。しかし、ふと親指が止まったのです。
「シャワーは5分以内でお願いね」
ん……? 明らかに困惑した表情を浮かべても、ママは平然。「ご、5分?」。思わず聞き返しましたが、「長くても7分よ。ロサンゼルスは水道代が高いから、節約しなきゃいけないの。気をつけてね」と念を押されました。
中心部のダウンタウンまで車で20分ほどの、比較的栄えたエリア。空いた時間に通っている英語の語学学校の先生に、ロサンゼルスの水道代事情を聞いてみました。「もちろん家庭によるけど、ひとり暮らしでもだいたい1か月60ドル(約8900円)くらい」とのこと。ただし、場所によってまちまちで、ゴミ回収などと合算で25ドル(約3700円)に抑えられる人もいるとか。
都内に住んでいた頃は、数日出張で家を空けても月2000円程度でした。シャンプーやリンス、洗顔中はシャワーを出しっぱなし。夕食後ならついでに歯磨きもして20分はかかってしまいます。しかも、自炊中心の生活だったため、水の使用量は決して少なくなかったはず。ところが、こちらは単純計算で4.5倍ほどかかるようです。