一緒に対策することが重要

　子どものようなかんしゃくを起こす夫に、ほとほと疲れ果てたという未和さん。これは果たして、離婚するまでの状況なのでしょうか。夫婦カウンセラーの原嶋さんにお尋ねしました。

「このまま離婚をしてしまうと、娘さんの心に『自分が原因で両親が離婚した』という傷を残す結果になりかねません。本気で離婚を考えるのであれば、娘さんのこととは関係ない問題によって、夫婦間に決定的な溝ができたということをしっかり伝えてあげたほうがいいでしょう」

　ただ、弁当作りの件に関しては、改善の余地があるそうです。夫に任せる代わりに、すべてのおかずの汁気が十分に切ってあるかを、包む前に必ず確認するひと手間はかけるべきだといいます。

「確認は未和さんでもいいですし、娘さんに最終確認してもらうのもいいでしょう。また、ぴっちり密閉できる弁当箱を用意するのも忘れずに。もうひとつ、弁当箱は教科書などが入っているリュックと別の袋に入れるようにして、持たせるのもいいですね。要は、同じことが起こらないように対策することが大切です」

　夫にも子どもっぽいところがあるものの、一生懸命やっていたことを突然取り上げてしまうのは、コミュニケーション不足だったと指摘する原嶋さん。夫ひとりで改善するのが難しいのであれば、未和さんや娘さんも対策を手伝い、それでも聞く耳を持たないようであれば、次のステージを考えるといいのではないかとアドバイスしました。

（和栗 恵）