仕事・人生
「海外に行きたい」 言葉にすることで新たな道をひらく 思い描いたキャリアプランを叶えた40代女性常務の歩み
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不動産の可能性を追求して、世の中の困り事を解決するサービスを展開するマークスライフ株式会社で、常務取締役を務める46歳の笹尾里枝さん。大学卒業後、海外駐在や現地採用での転職、妊娠、出産などさまざまなキャリアを積み上げてきました。さまざまな分野で活躍する女性たちにスポットを当て、その人生を紐解く連載「私のビハインドストーリー」。前編の今回は、自身の過去の経験から「女性が働きやすい環境作り」に取り組む笹尾さんに、キャリア女性としての生き方、人生にどう向き合っているのかを伺いました。
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キャリアのスタートは予定になかった選択肢
笹尾さんは現在、相続、空き家、葬祭など、人生のさまざまな転機に寄り添いながら、不動産を通じて社会課題の解決に取り組むマークスライフ株式会社に勤務。人事採用の責任者としての重責を担うだけでなく、海外事業部や投資事業部も統括するなど華々しく活躍しています。
「誰もが自分らしくキャリアを築ける環境」を目指し、自身の過去の経験から「女性が長く安心して働ける環境」を作るため、日々邁進。短時間勤務制度、週4日正社員制度、在宅勤務制度などを次々に導入し、各従業員のライフスタイルに寄り添った制度設計を推進しています。そんな笹尾さんが不動産業に就いたのは、偶然の出合いからでした。
「実は、不動産にまったく興味がありませんでした。出版などマスコミや教育関係を目指していたのですが、偶然、就職活動中に1日予定が空いて『これまで検討していなかった業界にも行ってみよう』と。そこで見つけたのが、『人が、心がすべて』を企業理念に掲げる、総合生活文化企業の大手不動産販売・仲介会社でした」
大学卒業後に勤めた会社では中国に赴任
大学を卒業して最初に就職したその会社では、入社わずか4年目で不動産店舗責任者に就任、翌年には本社人事採用チームに。大学の専攻が中国語だったこともあり、自己PR書を提出、その年の10月には上海支店駐在員として勤務することになりました。
とんとん拍子にキャリアを積み上げていった笹尾さん。「当時の会社には『自己PR制度』があって、自分がこれからどうキャリアを作っていきたいかをアピールする機会があったのです。『海外へ行きたい』とか『支店長になりたい』と希望を出したら、叶えてもらった感じです」と笑って振り返ります。
上海支店への異動は、もちろん語学の裏付けもありました。それ以上に、笹尾さんの意欲と向上心、そして願望を言葉にすることでチャンスを広げ、そのチャンスを逃さないという行動力のなせる業だったのかもしれません。